中将棋初心鈔
読み下し文作成 鈴木 珠子 (名古屋大学文学部)
校閲 塩村 耕 (名古屋大学大学院文学研究科 助教授)
棋譜検討 武田 穣 (名古屋大学農学国際教育協力研究センター 助教授)
解題
この中将棋初心鈔は、将棋博物館所蔵のものを、許可を得て複写、研究したものである。以下の読み下し文の末尾に見られるように、元禄十年(1697)一月に発行されたと考えられる。発行元の万屋庄兵衛は、江戸と京都に印刷所を持っていたが、この版は江戸のものと考えられる(塩村 耕 名古屋大学大学院文学研究科 助教授のご教示による)。
読み下し文から明らかなように、雑芸叢書に含まれる「中将棋指南抄」の文章と酷似しており、発行が六年先行することから、こちらが元と考えられる(もちろん、更に先行する文献がある可能性はある。)。
詰将棋の内容としては、よく考えられており、駒の配置も実戦的なものが多く、何らかの意味を持っている。但し、中将棋の取り捨てルールにより、通常の詰将棋と異なって、最初の変化は多いがどんどん変化が少なくなってくるので、面白みが少ないと感じられるのはやむを得ない。また、変化手順も、作意手順と同様のものが多く、その点でも面白みは少ない。合い駒(中将棋では移動合いしかない。)を選択するわずらわしさ(面白さ)もない。その代わり、獅子や飛鷲、角鷹等で玉を追う手順がややこしいと感じることがある。
比較的、中将棋独特の駒を利用するように作られており、初心鈔の名に恥じず、われわれ初心者の頭の体操として、現在でも有益であると感じられた。
なお、最初に読み下し文を掲げ、その後に、図と共に詰手順、変化手順等を掲げた。読み下し文の作成については、鈴木珠子氏(名古屋大学大学院文学研究科)にお世話になり、塩村 耕 名古屋大学大学院文学研究科 助教授の校閲を受けた。この部分に関しては、誤りはないと考えられるが、詰手順等に関してと同様、ご意見を頂ければ幸いである。また、中将棋盤の作成については、中将棋入門サイトより、許可を得て、ダウンロードした。詰手順、変化手順等については、私の能力不足により、多くの間違いがあると考えられる。皆様のご教示を待つ次第である。他のいくつかの文献についても、現在、棋譜等の検討を行っているが、それが終わり次第、公表を予定している。皆様による検討を修正後、自費出版の形で出したいと考えているので、希望者は下記まで連絡を頂きたい。また、この詰中将棋を引用等される場合は、下記までご連絡を頂きたい。
平成13年6月25日 武田 穣
名古屋大学農学国際教育協力研究センター
E-mail: iccae@agr.nagoya-u.ac.jp
中将棋初心鈔(読み下し文)
それ中将棋は駒数九十二枚、駒は取すて也、の、駒かれになりて玉二枚、壱枚一方にあれば成金壱枚にてもつめるなり、
獅子の法
一.は手前の師子と、てきの師子一目間につきあひても、てきの師子につなぎ駒あれば、師子にて師子をとらぬ也、然ども、てきの駒両方の獅子の間に何にてもあれば、其駒ともにつけ取候へば、くひそへとて、師子にて師子とる、その師子をてきのつなぎ駒にてすぐに取也、是をたがひに師子をうつといふ、又はなれたる師子は師子にて取、又両方の師子はしり駒にあたれば、より師子をとる、に師子をとらず、一手て取也、先師子とて先手のとく也、又歩はくひそへにならぬ也、
一.のゐぐひといふは師子のまはりにあるてき馬をつぎの手にて取、をなをらずゐるなり、のゐぐひも同前なり、
元禄十丁丑蔵
正月吉祥日 万屋庄兵衛
板行
駒行方
獅子 二間八方はわがまゝにして、一間八方ゐぐひする也、二目はあい馬ありてもつきぬくなり、
麒麟 角四方へ行、上下両はたこゑるなり、てき地へ入、師子に成、
龍王 立よこはしり、角四方へ行、てき地へ入て飛鷲に成、
奔王 此駒八方はしり也、あい駒あればつきぬかず、
鳳凰 四方へ行、角四方はこゑるなり、てき地へ入、奔王に成、
飛鷲 六方ははしりなり、上の角二目つきぬく、上の角壱目ゐぐい也、
龍馬 角四方はしり、立よこ一間行、てき地へ入、角鷹になる、
飛車 てき地へ入、龍王に成、
盲虎 七方へ行、上へゆかず、てき地へ入、飛鹿と成、
角鷹 七方はしり、上二目つきぬくなり、上一目ゐくい也、
角行 てき地へ入、龍馬に成、
飛鹿 上下はしり、六方一目づゝ行、
竪行 上下はしり、両方斗行、てき地へ入、飛牛に成、
横行 よこはしり、上下一間行、てき地へ入、奔猪に成、
猛豹 六方へ行、両はたゆかず、てき地へ入、角行と成、
飛牛 六方はしり、両はたゆかず、
奔猪 六方はしり、上下ゆかず、
仲人 上下斗行、成て酔象、
香車 上ばかりはしり、てき地へ入、白駒と成、
銀将 てき地へ入、竪行に成、
酔象 七方へ行、下へゆかず、てき地へ入太子、
白駒 上下はしり、上角二方はしり、
金将 てき地へ入、飛車に成、
太子 玉と同じ事也、王と太子あれば、一方は小駒にしてつかふ也、太子あれば王なくてもくるしからず、
反車 上下はしり、てき地へ入、鯨鯢に成、
鯨鯢 上下はしり、下の角二方はしり、
銅将 上三方下一目、てき地へ入横行、
歩兵 金に成、てき地の口にて成る、す馬にて入、二の目にはならず、三目入、四目にては金に成也、是は歩斗也、
又獅子行かた 駒二まい取行、又一枚取わきへにじる、又こへてもゆく、又一目もゆく、二目もゆく、わがまゝなり、
図及び詰手順
1 中将棋盤の図
2 成駒の図
3 左の飛鷲三目よる、飛牛にてとる、鳳にて鳳とりなる、玉にてとる、銀のわきへ飛ゆ
く、飛牛にてとる、きりんのかしらへ角鷹まはる也、
4 歩のわきへ龍馬なる、玉にてとる、龍王にて歩とる、玉引、龍一目よる、玉にてとる、
仲のあとへ龍なる、仲にてとる、玉のかしらへ龍馬ゆく、玉仲のあとへ引、竪ならず
に仲とる、玉横のあとへのく、竪にて銀とりなる、玉引、猛のかしらへ牛引なり、
5.玉の二目上へ師ゆく、玉引、きりんのあとへ師ゆく、奔王にてとる、歩なる、師にて
とる、鯨にて師とる、横にて鯨とる、師一目上る、玉引、師にて横とり、盲のかしら
へゆく、玉引、師盲のかしらへゆく也、
6.玉のわきへ角なる、酔にてとる、歩のかしらへ師ゆく、歩にてとる、奔猪横行の座へゆく、飛牛にてとる、、玉のわきへ師引、玉にてとる、玉のかしらへ金ならずにゆく、玉ひく、金にて歩とりなる、玉引、銅のわきへ龍馬なる、鯨間に引、角鷹玉の二目上へ引也、
7.角鷹にて横とる、鯨にてとる、猛の座へ龍王まはる、玉あがる、奔王まはる、師にてとる、歩のかしらへ鳳ゆく、玉引、龍馬にて師とる、玉のく、玉のあとへ龍馬なる、玉上る、玉のわきへ角鷹引、金にてとる、龍王まはる也、
8.横のわきへ師ゆく、横にてとる、飛車二目まはる、龍馬にてとる、飛鷲まはる、金にてとる、横のわきへ奔王ゆく、横にてとる、猛のわきへ飛車なる也、
9.酔のあとへ奔猪ひく、玉にてとる、飛鷲盲のかしらへゆく、玉のく、玉のあとへ角鷹まはる、玉にてとる、飛にて盲とり二目ゆく、飛車二目間に引、角にてとる、玉のく、飛ゆく也、
10
.奔王ゆく、奔王にてとる、師すみへ一目ゆく、飛鷲にてとる、奔王香のざへゆく、玉のく、銀の座へまはる也、11
.金角のあとへよる、鳳にてとる、鳳玉のかしらへなる、金にてとる、奔猪盲のかしらへゆく、龍王にてとる、金よる、玉にてとる、角なる、金にてとる、金のあとへ奔ゆく、金にてとる、獅子ゆく也、12
.白駒にて歩とる、横にてとる、鳳のあとへ角鷹ゆく、鳳にてとる、猛あとへ飛鷲まはる、猛にてとる、玉のかしらへ師行、金にてとる、反のわきへ奔王ゆく、玉ひく、飛なる、13
.銀玉のかしらへなる、飛鷲にてとる、飛のかしらへ角鷹ゆく、飛にてとる、飛のわきへ師ゆく、飛にてとる、飛牛引、飛を玉のかしらへ間にひく、奔猪金の座へまはる、玉歩のあとへ上る、奔銀のざへまはるなり、14
.横のわきへ奔猪ゆく、横にてとる、猛のかしらへ角鷹ゆく、猛にてとる、猛にて猛とりなる、玉のく、奔王ゆく、飛車にてとる、白ゆく、龍王にてとる、金のかしらへ角引、金にてとる、銀の座へ飛上る、金を間に引、金のかしらへ師ゆく、鳳にてとる、歩のあとへ飛引也、15
.金にて鳳とる、きりんにてとる、玉のわきへ角なる、角鷹にてとる、師子銀のわきへよる、きりんにてとる、飛鷲にてとる、玉のく、白一目上る、玉のく、玉のかしらへ白ゆく、金にてとる、奔王のわきへ師ゆく、奔にてとる、玉のわきへ龍王なる也、16
.盲のあとへ師ゆく、盲にてとる、玉の一目上へ師ゆく、歩にてとる、角鷹にて歩とる、玉右の方へのく、金よる、玉にてとる、歩のかしらへ角鷹まはる、歩にてとる、玉のかしらへ龍馬引、玉にてとる、奔王ゆく、玉引、金のあとへ奔王ゆく也、17
.角鷹一目上る、飛車にてとる、飛牛のわきへ飛鷲まはる、師にてとる、盲のかしらへ角まはる、玉にてとる、師一目上る、玉引、きりんのかしらへ師ゆく、玉にて取、きりんなる也、18
.師のわきへ白ゆく、金にてとる、歩のわきへ奔王行、鯨にてとる、師にて金とり上る、玉引、仲つく、師にてとる、飛にて師とる、横にてとる、歩のわきへ師ゆく、玉にて金取、師盲のかしらへゆく也、19
.龍馬のかしらへ龍馬ひく、龍馬にてとる、玉のあとへ奔王引、玉にてとる、鳳なる、飛牛にてとる、師にて龍馬とる也、20
.香の座へ飛鷲ゆく、猛にてとる、飛車なる、玉上る、奔猪の下へ奔ゆく、玉にてとる、龍のかしらへ師ゆく、龍にてとる、奔猪のかしらへきりんよる、玉のく、きりんにて歩とりなる、飛牛にてとる、玉のあとへ龍王まはる、21
.金よる、盲にてとる、歩のかしらへ右の師ゆく、玉飛車とる、盲のかしらへ奔王ゆく、玉にてとる、右の師にて師取、玉盲のわきへ引、盲のかしらへ師ゆく、玉にて取、師にて鯨とる、玉ひく、師一目ゆく、玉銀の座へ引、盲のかしらへ師ゆく、玉上る、師盲とりよる、玉上る、金引、猛にて取、師よる、玉上る、師一目よる、玉上る、師にて猛とる、玉上る、盲よる、玉盲のかしらへのく、玉のひだりのわきへ盲上る、玉上る、師引、玉歩とる、奔猪にて龍王とる、玉にて奔猪とる、師引、玉のく、師にてをふなり、22
.歩のかしらへ龍馬ゆく、歩にてとる、飛車引、盲にてとる、横ならずに上る、玉盲のあとへ引、きりんのかしらへ師ゆく、金にてとる、横にて金とりなる、玉金のあとへ引、奔猪酔のあとへゆく也、23
.金のわきへ角引、金にてとる、盲のかしらへ奔猪まはる、玉にてとる、飛牛のわきへ師ゆく、猛にてとる、歩のかしらへ盲上る、玉盲のかしらへのく、歩のわきへ龍馬引、龍馬にてとる、龍馬のかしらへ飛車ゆく、龍馬にてとる、盲のかしらへ飛鷲まはる、龍間に引、飛にて金とり引也、24
.玉のかしらへ飛まはる、玉にてとる、きりんのかしらへ下の角鷹上る、玉引、下の角にてきりんとり上る、玉角とり引、下の角上る、玉引、盲のかしらへ角ゆく、玉奔とる、角にて龍王とる也、25
.玉のかしらへ龍馬引、玉はとる、にて師とる、鳳にてならすに本とる、玉のわきへ飛鹿上る、玉上る、飛引、玉上る、飛引、玉鳳のあとへのく、鯨師のあとへゆく、横はとる、盲上る、玉にてとる、師横のかどへ引、玉のく、是より師はをふなり、26
.酔のあとへ龍馬なる、玉にてとる、酔のわきへ龍馬引、玉にてとる、鳳ならずにゆく、玉上る、角鷹にて歩とる、玉引、玉のかしらへ鳳上る、金にてとる、龍のあとへ角鷹ゆく、玉上る、龍王まはる、王盲のかしらへ上る、銀のわきへ角引也、27
.師歩とる、玉師のかしらへ引、師のわきへ奔王ゆく、金にてとる、金のあとへ奔王まはる、金にて取、歩なる、師にて金とり玉のかしらへ上る、師にて金師二まいとる、玉にてとる、玉のわきへ龍王ゆく、玉上る、玉のわきへ龍引、玉引、白のわきへ奔猪引、玉引、龍王二目ゆく、玉酔とる、盲のかしらへ龍ゆく、玉上る、奔猪一目引、玉横のかしらへのく、本一目上る、飛鷲間に引、金よる、玉にてとる、本にて飛とる、横上る、玉のあとへ龍王まはる、玉のく、金引、玉にてとる、香のわきへ龍まはる、玉のく、反香とりなる、玉のく、玉のあとへ龍まはるなり、28
.角鷹よる、玉酔のかしらへ引、○盲のかしらへ龍馬なる、金にてとる、師にて金とる、銀にてとる、銀のあとへ角引、横にてとる、銀のわきへ龍なる、玉引、飛横をとる也、○又盲のかしらへ龍なる、玉にてとる、歩のかしらへ角鷹ひく、奔王にてとる、飛車にて金とる、玉にてとる、師にて奔とりゆく也、29
.横のわきへ師ゆく、横にてとる、仲のかしらへ角引、仲にてとる、○横のあとへ龍馬なる、玉にてとる、飛鷲にて横とる、玉にてとる、歩のわきへ飛引、玉のく、歩つく、玉上る、玉のかしらへ飛鷲よる也、○横のあとへ龍馬なる、横にてとる、歩のかしらへ飛鷲まはる、歩にてとる、玉のあとへ金よる、龍王にてとる、金の座へ飛まはる、龍間による、飛にて歩とり引也、30
.玉のあとへ龍王まはる、玉にてとる、猛の座へ角鷹ゆく、玉上る、玉のかしらへ角なる、玉にてとる、角のかしらへ龍なる、玉引、きりんのあとへ飛ゆく、玉にてとる、○きりんのかしらへ角鷹引、玉角のあとへ引、角にてきりんとり二目ゆく、玉上る、白すぐにゆく、玉上る、角のかしらへ角引、玉歩のかしらへ上る、白引也、○きりんのかしらへ角鷹引、玉銀のあとへ引、角きりん取二目上る、玉上る、白ゆく、猛間に上る、角二目ゆく、金間による、金の双角廻る、玉引、角よる也、31
.下の飛鷲を金のわきにゆく、金にてとる、飛金とり二目ゆく、横にてとる、角よこにまはる、玉引、師横をとる、○下の飛鷲を金のわきへゆく、玉すぐに引、横のわきへ飛上る、角行にてとる、歩のあとへ飛まはる、玉きりんのあとへゆく、飛をきりんのわきへゆく、玉にてとる、角鷹まはる、玉引、師ゆく也、32
.仲のあとへ師ゆく、仲にてとる、角鷹にて歩とりまはる、玉酔のかしらへのく、奔引、仲にてとる、仲のわきへ龍馬なる、玉引、是より角鷹二まいはつむ、33
.奔猪よる、飛鷲にてとる、玉の一目上へ飛上る、きりん間に引、金よる、金にてとる、飛金とり銀のざへゆく、きりん間に引、盲のあとへきりんなる、盲にてとる、酔のあとへ龍馬なる、酔間に引、玉の一目上へ飛ひく、きりん間に上る、角酔をとる、玉にてとる、金のわきへ飛ゆく也、34
.金のあとへ猛ならずにゆく、金にてとる、龍なる、金にてとる、白駒歩のあとへゆく、白にてとる、香のわきへ奔王ゆく、玉にてとる、きりんのかしらへ角鷹まはる也、35
.玉のわきへ龍王上る、銅にてとる、飛鷲一目よる、玉上る、師にて鳳とる、師にて金と師を二まいとる、盲のかしらへきりんゆく、玉のく、飛一目引、師を間にする、飛にてとる、玉のく、きりん猛のわきへゆく、鯨にてとる、飛金のわきへまはる、玉のく、猛引、玉上る、横上る、鯨間にひく、飛にてとる也、36
.奔王金のかしらへまはる、金にてとる、金のかしらへ角鷹上る、金にてとる、金のかしらへ角行引、金にてとる、飛車のかしらへ角行ゆく、飛にてとる、飛牛鯨にてとる、歩のかしらへ奔猪まはる、歩間につく、角鷹にて歩をとる、牛にてとる、盲にてひだりの歩取、銀にてとる、仲のわきへ白ゆく、玉よこにのく、牛引、玉のく、歩のあとへ本猪ゆく、鯨間に引、金は取、龍王はとる、飛車のわきへ角ゆく、飛にてとる、本猪まはる也、37
.本猪引、玉のく、銀のかしらへ奔王ゆく、玉はとる、盲龍王のわきへ上る、玉盲のかしらへのく、下の盲上る、玉引、金引、銀はとる、左の盲上る、玉はとる、玉のひだりのわきへ盲上る、玉にてとる、本猪は銀とる、玉のく、角のかしらへきりんよる、玉引、盲のかしらへきりんゆく、玉のく、金反のわきへ上る、玉にてとる、奔猪のかしらへきりんよる、玉のく、奔猪四目まはる、玉にてとる、きりんなる、玉のく、師ゆく也、38
.鳳にて歩とる、玉右のかたへ引、鳳金のあとへなる、銅はとる、玉のかしらへ奔王ゆく、玉はとる、歩のかしらへ銀ゆく、玉銀のかしらへ引、銀歩とりなる、龍馬にてとる、盲のかしらへ師ゆく、玉猛のあとへひく、師にて盲飛二まいとりゆく、玉上る、金のあとへ龍馬なる、銀間に上る、師引、玉引、角鷹ゆく、師ゆくなり、39
.奔猪まはる、飛にてとる、盲のかしらへ猛ゆく、銅にてとる、玉の一目上へ師ゆく、銅にてとる、酔のあとへ師ゆく、玉にてとる、盲のかしらへ飛ゆく、玉のく、銀のあとへ金上る、玉にてとる、歩のあとへ飛まはる、玉のく飛ゆく也、40
.飛牛ゆく、飛鷲にてとる、師子にて鳳とる、酔にて師とる、銅のわきへ飛引、飛牛にてとる、牛のあとへ角鷹ゆく、牛にてとる、きりんなる也、
図1
駒の初期配置
図2
成駒の図
図3
(詰手順)7四飛鷲左 同飛牛 6一鳳凰成 同玉 8三飛鷲 同飛牛 6三角鷹 まで
7手詰
(変化)2手目 4一玉なら 6一鳳凰成 同酔象 6三飛鷲行 以下
大駒を切って、麒麟の頭に角鷹が回り、合い駒効かずの詰み
図4
(詰手順)5四龍馬成 同玉 4四竜王 6三玉 5四竜王 同玉 4四龍馬成 同仲人
5五龍馬 4三玉 4四竪行不成 3二玉 4一竪行成 2一玉 2三飛牛 まで
15手詰
(変化)4手目 同仲人なら 5五龍馬 4三玉 5四龍馬右成 以下
8手目 6三玉なら 7三竜王 同玉 5五龍馬 以下
11手目 竪行成だと 3四玉 4五龍馬 同獅子で 不詰
獅子の効かない4四の地点を攻めて行く手順の妙。竪行の不成も効果的。
図5
(詰手順)5六獅子 6三玉 4一獅子 同奔王 6四歩成 同獅子 同鯨鯢 同横行
5五獅子 6二玉 6四−5四獅子 7一玉 7三獅子 まで 13手詰
(変化)6手目 同盲虎、同横行なら 5四獅子まで (足があり、同獅子と取れない)
8手目 同盲虎なら 6五獅子 5二玉 9六白駒 以下
7三玉なら 9五白駒、同横行、6五獅子 以下
図6
(詰手順)4三角成 同酔象 6五獅子 同歩 12三奔猪 同飛牛 6三獅子 同玉
6四金不成 6二玉 6五金引成 7一玉 9一龍馬成 8一鯨鯢 7三角鷹 まで
15手詰
(変化)2手目 同玉なら 6三獅子 3四玉 4五奔猪 以下
6手目 4二玉なら 6三獅子 3一玉 4三獅子まで
獅子を2枚捨てて、金を活用。9一龍馬成で鯨鯢を引かせて、頭へ回って詰み。
(注意)従来、敵陣から出るときに駒を取っていたら成れるかどうか、判明していなかったが、11手目の4五金引成があるので、成れることが判明した。
図7
(詰手順)1四飛鷲 同鯨鯢 2一竜王 4三玉 2五奔王 同獅子
6五鳳凰 5二玉 2五龍馬 6二玉 6一龍馬成 7三玉 8三角鷹 同金
7一竜王 まで 15手詰
(変化)1手目 読み下し文には角鷹となっている。角鷹だと2三盲虎合が生ずるため、飛鷲にしたと考えられる。
2手目 4三玉なら 2五鳳凰 以下
8手目 同歩なら 2五龍馬まで
10手目 4三盲虎合は鳳凰がいるので効かない。
歩の前に跳んだ鳳凰が最後に支えの駒になるのが見事。
図8
(詰手順)5五獅子 同横行 6十一飛車 同龍馬 6九飛鷲 同と金
6七飛車 同と金 6五奔王 同横行 5三飛車成 まで 11手詰
(変化)2手目 6二玉なら 6五−6四獅子 以下
4手目 7四玉なら 7六奔王 7五横行 同奔王 同玉 7十飛車 以下
6手目 7四玉なら 7六奔王 7五横行 6五飛鷲まで
8手目 7四玉なら 7六奔王 7五横行 4四奔猪 同猛豹 5四奔王 以下
作意は単純。
図9
(詰手順)4二奔猪 同玉 6四飛鷲 5二玉 5一角鷹 同玉 7三−8二飛鷲
9五飛車 同角 4一玉 9一飛鷲 4二玉 5一飛鷲 まで13手詰
(変化) 3手目 5五の金を取ると、最後の5一飛鷲を同奔王と取られる。
4手目 同盲虎なら 5一角鷹 まで
8手目 4一玉なら 7一飛鷲 4二玉 5一飛鷲 まで
11七飛車なら 7一飛車成 まで
8手目は、一種の移動中合いというようなものか。あまり効果はないが。

図10
原図では、攻め方の奔王が8十に居るが、読み下し文による作意成立のため、9九に移動した。
(詰手順)5一奔王 同飛鷲 5三獅子 同飛鷲 1一奔王 8二玉 9一奔王 まで
7手詰
(変化)初手 9一奔王なら 8一鳳凰にて 不詰、5三獅子なら 飛鷲に居食われる。
4手目 8二玉なら 6四獅子 9三玉 9五奔王 10二玉 8四獅子 以下
飛鷲の居食いをさせないために、奔王を捨てて、移動させることが眼目。
図11
(詰手順)4二と 同鳳凰 5三鳳凰成 同金 9六奔猪 同龍 6二と 同玉
7三角成 同金 6一奔王 同玉 5三獅子 まで13手詰
(変化)2手目 同玉なら 6四−6三獅子 3二玉 5三獅子 以下
8手目 4一玉なら 5三獅子 まで
10手目 同銀なら 8三獅子 5一玉 7三獅子 以下
11手目 読み下し文によると 7二奔王 同金のように読めるが、これでは不詰。
図12
(詰手順)7四白駒 同横行 7二角鷹 同鳳凰 6三飛鷲 同猛豹 5三獅子 同金
2二奔王 6一玉 3一飛成 まで11手詰
(変化)2手目 同鳳凰なら 10二角鷹 同奔王 同飛鷲 以下
図13
(詰手順)6四銀成 同飛鷲 6五角鷹 同飛鷲 5五獅子 同飛鷲 6十一飛牛
6四飛鷲 8一奔猪 7四玉 4一奔猪 まで 11手詰
(変化)4手目 6二玉なら 6四―6三角鷹 同玉 5五獅子 以下
6手目 6二玉なら 6五−6四獅子 以下
10手目 6二玉なら 6四飛牛 5二玉 6一奔猪 まで
7二盲虎と合駒をすると、同奔猪右 5三玉 6三奔猪 同飛鷲 同奔猪
4二玉 6四飛牛 まで
通常の詰将棋もそうであったように、詰中将棋も江戸期には、長手数の余詰を認めていたようである。
図14
(詰手順)11五奔猪 同横行 10四角成 同猛豹 同猛豹成 6一玉 1六奔王
同飛車 2五白駒 同竜王 5二角 同金 4一飛鷲 5一金 5二獅子 同鳳凰
4三飛鷲 まで 17手詰
(変化)2手目 8二酔象なら 同奔猪 同盲虎 8三獅子 まで
3手目 10四猛豹成を先にしても同一手順で詰む。
6手目 8二酔象なら 同角 8一玉 8四−9三獅子 まで
8手目 5二鳳凰なら 同角 同金 同獅子 まで
12手目 5二鳳凰なら 4三飛鷲 まで
図15
(詰手順)8二と 同麒麟 8一角成 同角鷹 9三獅子 同麒麟 同飛鷲 6一玉
1六白駒 5一玉 5二白駒 同金 3三獅子 同奔王 4一竜王成 まで 15手詰
(変化)2手目 同金なら 6二獅子 まで
同玉なら 8一角成 同玉 10一飛鷲 同角鷹 10二−9三獅子 まで
図16
(詰手順)4四獅子 同盲虎 6五獅子 同歩 同角鷹 7三玉 8三と 同玉
8五角鷹 同歩 8四龍馬 同玉 6二奔王 9三玉 8二奔王 まで 15手詰
(変化)2手目 同金なら 6四奔王 同玉 8六獅子 5五玉 3七角鷹 以下
12手目 9二玉なら 6二奔王 8一玉 5一奔王 以下
但し、初手 4五−4四獅子とすると 同金以下 作意の順では、7三玉のところ5三玉で不詰だが、同金 6四奔王 同角 (同玉なら6五獅子まで)6五獅子 7二玉 8二と上 6二玉 6四獅子 6一玉 7一と寄 まで早く詰む。また、2手目 同金のところ同龍王とすると 作意の順で詰む。
図17
(詰手順)7八角鷹 同飛車 2三飛鷲 同獅子 4五角鷹 同玉 4七獅子 3四玉
2五獅子 同玉 2四麒麟成 まで 11手詰
(変化)2手目 4五飛車なら 同角鷹左 同獅子 2三飛鷲 まで
6手目 3三玉なら 2三角鷹 まで
同獅子なら 1六獅子(同飛牛なら 2四麒麟成まで)4三玉 2四麒麟成 同飛牛
同獅子 5三玉 4五獅子 6二玉 6一飛車 同玉 6三獅子 まで
2五獅子を同獅子とは取れないことに注意(かげのつなぎ)
図18
(詰手順)5七白駒 同金 7六奔王 同鯨鯢 5七−5六獅子 4三玉 4四仲人成
同獅子 同飛車成 同横行 3五獅子 3二玉 5三獅子 まで13手詰
(変化)2手目 6四玉なら 6六白駒 7三玉 6五獅子 6二玉 7一玉
5三−5二獅子 8一玉 6三獅子 9二玉 9九飛車 以下
7手目 読み下し文では成るとは書かれていない。どちらでも良い。
8手目 同盲虎、同横行なら 3四獅子まで
10手目 同盲虎なら 4五獅子 3二玉 4四−5三獅子 まで
初手 4六獅子では 4三玉で不詰。白駒の犠牲で5六獅子として、飛車の効きを残しておくことが肝要。
図19
(詰手順)3十一龍馬 同龍馬 2九奔王 同玉 2四鳳凰成 同飛牛 3十一獅子
3八玉 4十獅子 4七玉 3九獅子 4六玉 4八獅子 4五玉 5八−6七獅子
4四玉 5六獅子 4三玉 5五−6四獅子 3二玉 6三−5二獅子 2三玉
4三獅子 まで 23手詰
(変化)12手目 5六玉から 盤面左へ逃げると 2手延びる。
珍しい入玉形。5手目の鳳凰成を取らせて、2四の地点を塞いでおかないと、2五から逃げられて不詰。
図20
(詰手順)12一飛鷲 同猛豹 11一飛車成 5二玉 4二奔猪 同玉 2二獅子
同竜王 4四麒麟 5二玉 6四麒麟成 同飛牛 5二竜王 まで 13手詰
(変化)初手 11二−12一飛鷲とすると同奔王と取られ、11一に飛車が成れない。
9手目 同麒麟成だと 5三玉 で不詰。
初手の飛鷲の飛び越し、麒麟が駒を取るまで成れない等 中将棋独特の手順が含まれている。
図21
(詰手順)4三と 同盲虎 4五獅子右 6二玉 7三奔王 同玉 6五獅子右 8二玉
7三獅子 同玉 8五獅子 8二玉 8四獅子 9一玉 7三獅子 10二玉
7二−8三獅子 11三玉 12三と 同猛豹 9二獅子 12四玉 10二獅子
12五玉 12三獅子 12六玉 11七盲虎 11六玉 12六盲虎 10七玉
12五獅子 11八玉 10九奔猪 同玉 10七獅子 9十玉 9八獅子 9十一玉
以下 追詰。
(変化)2手目 同玉なら 4五獅子右 同歩 7三奔王 同獅子 4五獅子 まで
4手目 同歩なら 7三奔王 同獅子 4五獅子 6二玉 以下
8手目 6二玉なら 6四獅子 6一玉 7三獅子 まで
20手目 同玉なら 10二獅子 まで
30手目 同飛車で不詰のように思われる。
獅子の追詰だが、30手目同飛車あるいは同奔王で不詰のようである。
図22
(詰手順)3五龍馬 同歩 5四飛車 同盲虎 2四横行不成 5三玉 5四横行不成
5三玉 7四獅子 同金 同横行成 6一玉 4一奔猪 まで 13手詰
(変化)初手 2六白駒は 3三玉 2三と 同玉 2三龍馬成 3二玉 以下不詰
10手目 同銀 でも同じ。
二度の横行不成、成るための獅子の捨て駒が印象的。なお、読み下し文では、7,8手目が省略されていて、その後の指手の意味が良く分からないようになっている。
図23
(詰手順)8七角 同と 5六奔猪 同玉 3四獅子 同猛豹 6六盲虎 6五玉
7四龍馬 同龍馬 7五飛車 同龍馬 8三飛鷲 7四龍馬 8七飛鷲 まで15手詰
(変化)2手目 5五玉なら 3四獅子 同猛豹 6六盲虎 4四玉 5三龍馬 まで
7五玉なら 6六奔猪 まで
4手目 5五玉なら 3四獅子 以下 上記の順で詰む。
獅子を捨てて飛鷲の効きを通し、最後に龍馬の合を強要して、合駒効かずのところへ引く。
図24
(詰手順)7六飛車 同玉 7八角鷹2目上 7五玉 7七角鷹2目上 7四玉
7六角鷹2目上 7三玉 3三角鷹 7二玉 11二角鷹 6一玉 10一角鷹
7二玉 9二角鷹 6一玉 8一角鷹 5二玉 7二角鷹 4一玉 6一角鷹 まで
21手詰
角鷹が2枚上下に並んでいる場合、どちらの角鷹が上がるのかを示す記号が設定されていない。下の角鷹の意味で「下」とすると、「下がる」と間違える可能性があると思われたので、敢えて「2目上(がる)」と表記した。獅子で追う場合もそうであるが、追い方、逃げ方によって手数は大きく異なってくる。余り本質的とは思えないので、読み下し文では「以下角(鷹)にて追う」というように書かれている。しかし、一応、詰手順としては、最長と考えられるものを表記している。
図25
(詰手順)6六龍馬 同玉 9九奔猪 同鳳凰不成 5六飛鹿 7七玉 6七飛鹿
8八玉 7八飛鹿 9八玉 11六鯨鯢 同横行 10九盲虎 同玉 12七獅子
9十玉 7十飛鹿 3四盲虎 10八獅子 9十一玉 9九獅子 8十二玉
8十一獅子 まで 23手詰
(変化)2手目 7四玉なら 9四獅子 6三玉 8四獅子 5四玉 7四獅子 まで
5四玉なら 4四龍馬 同金(6三玉なら 4五馬) 同奔猪 6三玉 6二と
7四玉 9四獅子 6五玉 8四獅子 まで
4手目 7七盲虎なら 5六飛鹿 7六玉 9四獅子 8七玉 9五獅子 7八玉
7七獅子 まで
5手目 同鳳凰成だと 同様に追って9八玉の時、11七獅子で早く詰む。
15手目 11六−11七獅子としても良い。
図26
(詰手順)6一龍馬成 同玉 7二龍馬 同玉 9四鳳凰不成 8三玉 8五角鷹
9二玉 9三鳳凰 同金 11二角鷹 8三玉 8一竜王 7四玉 8五角鷹 まで
15手詰
(変化)4手目 5二玉なら 6一龍馬 5三玉 5五角鷹 まで
5手目 鳳凰成とすると 8三盲虎で不詰。
10手目 同玉なら 11三竜王 9二玉 10三角鷹 9一玉 11一竜王 まで
図27
(詰手順)6七獅子 5四玉 5七奔王 同金 5六奔王 同金 4四歩成
4四−5五獅子 5六−5五獅子 同玉 4五竜王 6六玉 5六竜王 7五玉
4五奔猪 7四玉 5四竜王 7三玉 5三竜王 7四玉 5六奔猪 8五玉
6五奔猪 7五飛鷲 9五と 同玉 7五奔猪 8五横行 9三竜王 10五玉
11五と 同玉 11三竜王 10五玉 12三反車成 9五玉 9三竜王 まで
37手詰
(変化)4手目 4三玉なら 5三奔王 同玉 4三歩成 同盲虎 5八竜王 5七金 5六奔王 同金 同竜王 5四横行 6五獅子 4二玉 5四−4四獅子 4一玉
5三獅子 まで
8手目 同盲虎、獅子居食いなら 獅子による一手詰。4四獅子なら 同竜王 同盲虎
5六−4五獅子 まで
獅子を移動させて、付け食い。後半は奔猪と竜王で追詰。
図28
(詰手順)2一角鷹 5二玉 6三龍馬成 同金 4四獅子 同銀 4三角鷹 同横行
3四竜王成 6一玉 4三飛鷲 まで 11手詰
(読み下し文による別解)4手目 同玉 6五角鷹 同奔王 7三飛車成 同玉
6五−7五獅子 7二玉 7四獅子 6一玉 6三獅子 まで 13手詰
(変化)8手目 同玉なら 3二竜王成 まで
(別解の変化)6手目 同歩なら 7三飛車成 同盲虎 7五獅子 以下
7二玉なら 6四獅子 8一玉 7三−8三獅子 まで
5二玉なら 7四角鷹 6一玉 7三−7二角鷹 同盲虎 同飛車成 6四獅子 以下
8手目 同盲虎なら 同様に攻めて、最後に獅子が盲虎を取って移動して詰む。
また、別解の5手目 7三飛車成 としても詰む。
図29
(詰手順)7五獅子 同横行 9六角 同仲人 7四龍馬成 同玉 7五飛鷲 同玉
7七飛鷲 6五玉 6六歩 5六玉 5七飛鷲 まで 13手詰
(読み下し文による別解)6手目 同横行 8六飛鷲 同歩 6二と 同竜王 8一飛鷲
7二竜王 8五飛鷲 まで 13手詰
(変化)2手目 7二玉なら 7一飛鷲 同玉 7三獅子 まで
(別解変化)8手目 7二玉なら 7四飛鷲 8一玉 7一飛鷲寄 まで
角道を明けさせて、飛鷲が寄り、竜王の合を強要して、合駒効かずの詰み。別解の方が好きです。
図30
(詰手順)6一竜王 同玉 2一角鷹 6二玉 6三角成 同玉 5三竜王成 6二玉
6三飛鷲 同玉 6五角鷹 5二玉 6四−6三角鷹 4三玉 6五白駒 4四玉
5四角鷹 3五玉 6八白駒 まで 19手詰
(読み下し文による別解)12手目 7二玉 6四−6三角鷹 8三玉 10五白駒
9四猛豹 6一角鷹 7一金 10一角鷹 8二玉 9一角鷹 まで 21手詰
(変化)4手目、8手目 5二玉 でも同じ。
読み下し文にある「金の双角廻る」の意味が良くわからない。
図31
(詰手順)3四飛鷲2目上 同金 3四−4三飛鷲 同横行 9六角鷹 6一玉
4三獅子 7二玉 6三獅子 まで 9手詰
(読み下し文による別解)2手目 5一玉 3三飛鷲 同角 5五飛鷲 6一玉
5二飛鷲 同玉 9六角鷹 6一玉 6三獅子 まで 11手詰
(別解変化)2手目 6一玉なら 4三飛鷲2目上 同横行 4三−5二飛鷲 同玉
9六角鷹 6一玉 6三獅子 まで
4一玉なら 9六角鷹 6三獅子 同角鷹 同横行 同獅子 まで
4手目 同横行なら 2一飛鷲 5二玉 4四獅子 まで
6手目 同金なら 4三獅子 まで。 4一玉なら 5二飛鷲 (同玉は別解へ戻る)
3一玉 8六角鷹 まで
10手目 4二玉なら 6三獅子 3二玉 7六角鷹 2二玉 2一角鷹 同玉
4二獅子 1一玉 3二獅子 まで (最長19手詰)
図32
(詰手順)4四獅子 同仲人 8五角鷹 7三玉 4三奔王 同仲人 5三龍馬成
8二玉 8四角鷹 8一玉 10三角鷹 9二奔王 5一角鷹 8二玉 10四角鷹
9三奔王 8四角鷹右 8一玉 11四角鷹 9二奔王 5一角鷹 8二玉
8四角鷹左 まで 23手詰。
但し、10手目以降の逃げ方、追い方が最善かどうか不明。
(変化)2手目 7三玉なら 4五−5四獅子 以下 獅子と角鷹で追って詰む。
4手目 6二玉なら 4四龍馬成 6一玉 5一奔王 同玉 5三角鷹 6一玉
4一角鷹 まで
図33
(詰手順)12七奔猪 同飛鷲 6三飛鷲 6二麒麟 4二と 同金 5二−4一飛鷲
5一麒麟 5三麒麟成 同盲虎 8一龍馬成 7一酔象 6三飛鷲 6二麒麟
7一角鷹 同玉 8一飛鷲 まで 17手詰
(変化)2手目 8三酔象は無駄合い。9四盲虎(同奔猪 同飛鷲)、9四飛鷲は、飛鷲の効きがずれるので、作意通り詰む。7二酔象なら 作意通り攻めて、7二龍馬成(8一の代わり)まで
図34
(詰手順)2三猛豹不成 同金 3四竜王成 同金 1四白駒 同白駒 2一奔王 同玉
2三角鷹 まで 9手詰
(変化)2手目 1三玉なら 1四猛豹 同玉 3四竜王成 まで
同白駒なら 3四竜王成に対し 同金なら 2一奔王 同玉 2三角鷹 まで。同白駒
なら 1四白駒 同金 2一奔王 同玉 2三角鷹 まで
4手目 1三玉なら 1四白駒 まで
図35
(詰手順)3四竜王 同銅将 4二飛鷲 5五玉 7五獅子 7四−7五獅子 5七麒麟
6五玉 4三飛鷲 5四獅子 同飛鷲 7五玉 7七麒麟 同鯨鯢 8四飛鷲
6五玉 6四猛豹 7六玉 12六横行 8六鯨鯢 同飛鷲 まで 21手詰
(変化)2手目 5五玉なら 5二飛鷲 6三−5二獅子 6四獅子 まで
7手目 同飛鷲なら 4四玉で不詰
8手目 同獅子なら 6四飛鷲 まで
獅子を付け食いさせ、その獅子を合駒に強要する手段が面白い。
図36
(詰手順)12十一奔王 同と 11十角鷹 同と 10九角 同と 9八角 同飛
8七飛牛 同鯨鯢 7六奔猪 6五歩 3四角鷹 同飛牛 6五盲虎 同銀
5七白駒 6四玉 5五飛牛 7四玉 9四奔猪 8四鯨鯢 同と 同竜王
10一角 同飛 9二奔猪 まで 27手詰
(変化)2−10手目 6五歩なら 同奔猪 同銀 3四角鷹 同飛牛
6五角(6,8手目からの変化)5三玉 1七白駒 4四飛牛 まで
12手目 同歩又は同鯨鯢なら 3四角鷹 同飛牛 6五盲虎以下 同様に攻めて早詰
図37
(詰手順)3三奔猪 6五玉 7五奔王 同玉 8六盲虎右 8五玉 7六盲虎上
8四玉 8三と 同銀 7五盲虎 同玉 6五盲虎 同玉 8三奔猪 5五玉
5七麒麟 4四玉 4六麒麟 3四玉 2四と 同玉 2六麒麟 3四玉 4三奔猪
同玉 2四麒麟成 5三玉 3三獅子 6三玉 4三獅子 7三玉 5三獅子 8二玉
7四獅子 9一玉 9三獅子 まで37手詰
(変化)2手目 4四盲虎なら 6六盲虎 4五玉 2五奔王 3五盲虎 2三奔猪
4四玉 4三奔王 まで
4手目 同銀なら 7六盲虎 同銀 8三奔猪 5五玉 6六盲虎 4四玉 4六麒麟
3四玉 4三奔猪 同玉 2四麒麟成 以下 作意手順と同様
12手目 7四玉なら 8五盲虎 同酔象 6五盲虎 同玉 8三奔猪 5五玉
5七麒麟 以下 作意手順と同様
図38
(詰手順)5五鳳凰 6三玉 3三鳳凰成 同銅将 6四奔王 同玉 7五銀 7三玉
7四銀成 同龍馬 9五獅子 8二玉 9四−10三獅子 7三玉 5三龍馬成
6三銀 8三獅子 まで17手詰
(変化)2手目 6四玉なら 7三鳳凰成 5四玉 5五奔王上 同横行 同獅子 まで
4四玉なら 5六獅子 4三玉 4二と右 まで
4手目 5二玉なら 4二と 6二玉 4四奔王 6一玉 4三奔王 7一玉
5三奔王 6一玉 5二と まで
10手目 8二玉なら 6四龍馬成 9三玉 9五獅子 まで、
同猛豹なら 8二玉 9四−10三獅子 7三玉 5三龍馬成 6三銀 8三獅子まで
図39
(詰手順)1八奔猪 同飛車 8三猛豹 同銅将 7四獅子 同銅将 6一獅子 同玉
8三飛鷲 5一玉 4一と 同玉 2三飛鷲 5一玉 2一飛鷲 まで15手詰
(変化)2手目 同奔王なら 8三猛豹 同銅将 同飛鷲 同玉 7五獅子 9二玉
7四獅子 10一玉 8三獅子 11二玉 8三−9二獅子 12一玉 10三獅子
まで
6三金なら 同猛豹 同酔象 7四獅子 8一玉 6一獅子 9一玉 7一−8二獅子
まで
奔王と飛車の効きをどう消すかという問題。
図40
(詰手順)10五飛牛 同飛鷲 7一獅子 同酔象 6四飛鷲 同飛牛 6三龍馬成
同飛牛 5三麒麟成 まで9手詰
(変化)3手目 7一飛鷲なら 5二玉 7三獅子 以下 8六の飛牛が効いて不詰
簡単な短編だが、奔王の効きを飛牛でさえぎるのが眼目で、面白い。