中将棋の引き分け判定の基準(案)


目次

1 はじめに

2 用語の定義

3 現行のルール

4 問題点

5 spacemanの引き分け判定基準(案)   

6 提案理由
(1)

(2)
(3)
(4)
(5)
(6)


7 まとめ


1 はじめに

中将棋の引き分けのルールは、極めて曖昧です。(将棋もきわめて曖昧ですが・・・・・。)
「持将棋は、棋力が充実すれば自ずとわかる。」「玉将+成金と王将では、成金のある方が勝ち。」
「千日手は仕掛けた方が手を変える。」「玉将と王将は引き分け。」
これだけでは、よくわかりません。
棋力が充実していなかったために引き分けなのに投了したり、あるいは、「例えば玉将+仲人と玉将はどうなの。」
など、疑問がわいてきてしまいます。
そこでspacemanが引き分けについて考察し、ルール改正案を提示したいと思います。

2 用語の定義

(1) 駒枯れとは

将棋では、取った駒を自分の持ち駒として利用できます。
なので先手後手の駒数の和は、ずっと変わりません。
しかし中将棋では取り捨てなので、駒を取ればだんだん減っていくことになります。
駒数が30枚、20枚、10枚・・・と減ってくると、「あー、だんだん駒が枯れてきたなあ。」
という言い方をします。
しかし、何枚以下から駒枯れになるという基準はありません。
よってここでは、1枚でも駒が減れば、「駒枯れ」という定義で話を進めます。

(2) 千日手とは

「同一手順を繰り返す。」ことではなく、「同一局面が現れる。」ことです。
ちなみに将棋では、4回同一局面が現れると引き分けになります。
中将棋では、今のところ千日手は禁止です。

(3) ステイルメイトとは

現に王手はかかっていないが、合法的な着手が存在しない状態をいいます。
例えば次のような場合です。

   08 07 06 05
┬──┬──┬──┬──┬
│  │  │▽王│  │一
┼──┼──┼──┼──┼
│  │  │角▲│  │二
┼──┼──┼──┼──┼
│  │  │▲玉│  │三
┼──┼──┼──┼──┼
│  │  │  │  │四
┼──┼──┼──┼──┼
この場合、後手は王手はかかっていませんが、指し手がありません。
指すなら▽5一王将、▽7二王将などをしたいところですが、それでは負けです。
ちなみにチェスではステイルメイトは引き分けですが、中将棋では特に規定がないため
この場合後手の負けです。

3 現行のルール

現行の日本中将棋連盟ルールでは、次のとおりとなってます。

2.勝利規定(しょうりきてい・ゲームの勝敗の決め方について)<抜粋>

 三.両軍がともに駒を消耗しあい、駒枯れの状態になった場合、玉将2枚と成金1枚だけが盤面に残ったときは成金のある側が勝ちとなります。

※ 補足:不成の歩兵や香車が最上段に進み、死駒になった場合は数えない。

 四.もし、駒枯れでともに相手を詰めることが出来ないという展開になった場合は、両者の合意によって引き分けと決めます(これを「持将棋(じしょうぎ)」と言います)。再対局を行なう場合、先手後手を入れ替えての再対局となります。

4.禁じ手・千日手などの規則<抜粋>

二.千日手は、仕掛けた側が別の手を指さなくてはいけません。(本将棋では引き分けとなりますが、中将棋では指し直すことと定められています。ただし、これはその時代によって検討が重ねられていくべき部分でもあり、今後どのように変更されるかは分かりません)

※ 補足:連続王手は、王手する側が手を変える。

4 問題点

現行ルールには、以下のような問題点があります。
2.三.ルールの問題点
(1)以下の局面でも先手の勝ちになるのか。

 
 12 11 10 09 08 07 06 05 04 03 02 01
┌──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┐ 
│▲反│  │  │▲仲│  │  │  │  │▲仲│  │  │▲反│一
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│▲香│  │  │▲歩│  │  │  │  │▲歩│  │  │▲香│二
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │三
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │四
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │▽王│  │  │  │  │  │五
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │六
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │七
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │八
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │九
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │十
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │十
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤一
│  │  │  │  │  │▲玉│  │  │  │  │  │  │十
└──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┘二

先手は玉将以外の駒が実質的に死駒になっています。

2.四.ルールの問題点
以下の局面は、明らかに引き分けだが、片方が引き分けに同意しなかった場合どうするのか。
 
 12 11 10 09 08 07 06 05 04 03 02 01
┌──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┐ 
│  │  │  │  │  │  │▽王│  │  │  │  │  │一
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │二
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│▽横│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │三
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│▽横│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │四
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │▲獅│  │  │  │五
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │六
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │七
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │八
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │九
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │十
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │十
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤一
│  │  │  │  │  │▲玉│  │  │  │  │  │  │十
└──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┘二
4.二.ルールの問題点
千日手を回避し続けた結果、双方ともどちらが仕掛けたか曖昧になり、また反則手以外に回避することができなくなったらどうするのか。

5 spacemanの引き分け判定基準の提案

以上の問題点を解決するため、次のような判定基準を提案します。

(1) 対局者間での合意があれば、どのような場面でも引き分けとする事ができる。

(2) 駒の取り合いが全くなく、かつ双方どちらからも仕掛けられなくなる状態が長手数続く場合は、
なるべく双方合意の上引き分けにするものとする。合意できない場合は、開始から200手基準で引き分けとする。

(3) 駒がれが進み、甲乙両者が対局している場合、
  ア 甲の玉将又は太子(以下玉将等)に永久に王手がかからない。
  イ 甲の玉将等以外のいずれか1枚の駒が、歩兵又は仲人以外の駒でかつ乙に取られる可能性がない。
  ウ 将来甲は、乙の玉将等を詰みまたはステイルメイトにすることができる。
以上の条件をすべて満たす場合、甲の勝ちとする。満たせない場合は、対局続行または引き分けとする。

(4) 双方相手の玉将等を詰めることができず、敵玉将等を詰めに行こうとすると負けてしまう場合は、なるべく
双方合意の上引き分けとし、合意できない場合(4)の状態になってから200手を基準として引き分けとする。

(5) 千日手を回避できない場合(反則をしないと回避できない状態)は、引き分けとする。

(6) ステイルメイト(王手はかかっていないが、合法的な着手が存在しない状態)は、ステイルメイトを
かけた方の勝ちとする。

6 提案理由



(1) 対局者間での合意があれば、どのような場面でも引き分けとする事ができる。



将棋でもそうですが、これが大前提です。ちなみに少しでも勝算があると読んでいる場合は、安易に引き分けに同意しない方がいいです。

(2) 駒の取り合いが全くなく、かつ双方どちらからも仕掛けられなくなる状態が長手数続く場合は、
なるべく双方合意の上引き分けにするものとする。合意できない場合は、開始から200手基準で引き分けとする。



 おそらくごく普通の中将棋指しならこのような場面になることはほとんどないと思います。しかし、プロ棋士並の腕前を持つ者どうしが対局し、
初手から慎重なかけひきを繰り返しながら進んだ結果、両者とも仕掛けの機会を逃し先に仕掛けた方が圧倒的に不利になるという局面が生起しない
とも限りません。そうなると千日手模様となります。千日手は中将棋では禁じ手ですが、このような場面となった場合は仕掛けた側が曖昧なため、
千日手禁の規定を犯してまでも引き分けにせざるを得ないのではないかと考えます。
 開始から200手とした理由は、こう着状態になるのにだいたい100手、それから千日手対象の局面が約30通り、それが3回現れると30×3で
90となり、合計で約190手、ふくらみを持たせて200手と計算した結果です。

(3) 駒がれが進み、甲乙両者が対局している場合、
  ア 甲の玉将又は太子(以下玉将等)に永久に王手がかからない。
  イ 甲の玉将等以外のいずれか1枚の駒が、歩兵又は仲人以外の駒でかつ乙に取られる可能性がない。
  ウ 将来甲は、乙の玉将等を詰みまたはステイルメイトにすることができる。
以上の条件をすべて満たす場合、甲の勝ちとする。満たせない場合は、対局続行または引き分けとする。

 玉将+αと王将の場合の判定基準をより細かくしました。
 アについては、乙は王将だけ若しくは、行き所のない駒を持つ側を想定しているので、当然です。
 イについては少し図を使って説明します。ところで「玉将2枚と成金1枚だけが盤面に残ったときは成金のある側が勝ち」
という規定がありますが、どうして歩兵や仲人ではなく成金(と金)なのでしょうか。私は千日手禁という規則という側面から
これについて考えてみました。

 
 12 11 10 09 08 07 06 05 04 03 02 01
┌──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┐ 
│  │  │  │  │  │  │▽王│  │  │  │  │  │一
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │二
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │三
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │四
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │と▲│  │  │  │五
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │六
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │七
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │八
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │九
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │十
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │十
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤一
│  │  │  │  │  │▲玉│  │  │  │  │  │  │十
└──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┘二


この局面はなぜ先手の勝ちなのでしょうか。中将棋では千日手は禁止です。
このあと、先手は玉将とと金で後手の王を追いつめていきます。
しかし、先手後手とも同一局面は3回までです。
この3枚の取りうる同一局面は、144×143×142=2924064通りあります。
このうち、詰みやステイルメイトの形は、

 
 12 11 10 09 08 07 06 05 04 03 02 01
┌──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┐ 
│  │  │  │  │  │  │▽王│  │  │  │  │  │一
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │と▲│  │  │  │  │  │二
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │▲玉│  │  │  │  │  │三
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │四
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │五
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │六
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │七
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │八
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │九
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │▲玉│  │十
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │と▲│▲玉│  │  │  │  │  │  │  │と▲│  │十
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤一
│▽王│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │▽王│十
└──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┘二

など40通りあります。つまり後手はどんなにがんばっても、この40通りのいずれかの
形になってしまうため、先手の勝ちとなるのです。よって
「玉将2枚と成金1枚だけが盤面に残ったときは成金のある側が勝ち」
という規定は、これらの何万手という無駄を省くため設けられているとも考えられます。
 ところが、このと金が歩兵や仲人の場合は、歩兵の場合2二と11二以外の場所にある時以外は
ステイルメイトにできません。仲人は詰みにもステイルメイトにもできません。
よってこの場合、歩兵や仲人が進める場合は対局続行、行き所がなくなった場合は引き分けが妥当と考えます。

 次に「取られる可能性がない」とはどういうことでしょうか。歩兵を例として説明します。
 
 12 11 10 09 08 07 06 05 04 03 02 01
┌──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┐ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │一
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │二
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │三
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │四
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │▲歩│五
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │▽王│  │六
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │七
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │八
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │九
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │十
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │十
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤一
│  │  │  │  │  │▲玉│  │  │  │  │  │  │十
└──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┘二
今先手番で、▲1四歩兵成、▽2五王将、▲2三と、▽3四王将、▲3二と、▽4三王将と進みます。
 
 12 11 10 09 08 07 06 05 04 03 02 01
┌──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┐ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │一
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │と▲│  │  │二
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │▽王│  │  │  │三
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │四
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │五
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │六
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │七
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │八
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │九
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │十
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │十
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤一
│  │  │  │  │  │▲玉│  │  │  │  │  │  │十
└──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┘二

以下、先手のと金は、後手の王将に取られてしまいます。当然このような場合、先手は後手を詰み又はステイルメイト
にできません。よってこのばあい引き分けです。このような場面を想定して、「取られる可能性がない」としました。
 ウについては、実はイと同じ内容なのですが、わかりにくい人もいると考え付け加えました。
そのほか、対局続行になる場合は、歩兵又は仲人がまだなる可能性のある場合で、成れない場合は引き分けとなります。

(4) 双方相手の玉将等を詰めることができず、敵玉将等を詰めに行こうとすると負けてしまう場合は、なるべく
双方合意の上引き分けとし、合意できない場合(4)の状態になってから200手を基準として引き分けとする。

 もう一度、例の局面を出します。
 
 12 11 10 09 08 07 06 05 04 03 02 01
┌──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┐ 
│  │  │  │  │  │  │▽王│  │  │  │  │  │一
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │二
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│▽横│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │三
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│▽横│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │四
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │▲獅│  │  │  │五
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │六
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │七
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │八
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │九
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │十
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ 
│  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │  │十
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤一
│  │  │  │  │  │▲玉│  │  │  │  │  │  │十
└──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┘二

この局面では、互いに攻撃に行けない状態となっています。行った方が負けになるという局面です。
お互いに、相手がでてくるまで待つしかありませんが、いずれ千日手になってしまいます。この場合は
千日手をどちらが仕掛けたか曖昧です。よって両者の合意によって引き分けにするのがよいのです。
また、仮に合意に達しない場合でも、引き分けになるように、「200手」という制限を設けました。

(5) 千日手を回避できない場合(反則をしないと回避できない状態)は、引き分けとする。

(6) ステイルメイト(王手はかかっていないが、合法的な着手が存在しない状態)は、ステイルメイトを
かけた方の勝ちとする。

 (5)については、具体例を考えられませんがあり得ることと考えます。そして現状では、千日手を回避できない
場面を想定したルールが存在しないので、新たに加えました。
 (6)については、チェスではステイルメイトは引き分けなので、同じ取り捨てルールの中将棋ではそうではないことを
明確にするために付け加えました。

7 まとめ

ここに示した基準は、あくまで(案)です。よってこのページを根拠にして事前に相手に断りなく、勝ちあるいは引き分けを
主張しないでください。spacemanがいろいろな人から受けた意見、質問をもとに考え、まとめたものにすぎません。
もちろん事前に申し合わせた上、練習局で対局者間の合意の上でこのルール(案)を使うのは差し支えありません。
(ただし、ここに示したルール(案)が適用されるのは1000局に1局くらいと思われます。)
 しかし、現状でも(1)、(5)、(6)の全部と、(4)の一部は受け入れられやすいのではないかと考えます。
 今後、ここに示した(案)が、有効に活用され、議論された上でより明確な引き分け又は勝敗基準が作られることを私は期待しています。