このページはコリン・アダムス氏の 許可を得て、コリン氏のサイトにあるものをspacemanが翻訳・編集しています。
前書き
この戦法は、コリン・アダムス氏が得意とする戦法の一つです。
駒組みに手数があまりかからず、すぐに攻めることが出来るので、急戦の戦法といえます。
相手がもたついている間に、攻撃が始まるので、
一回突破できれば、終局までさほど手数はかからないでしょう。
ほとんど居玉の状態で戦う中将棋では、このような玉頭への攻めは、
しばしば、早い決着となります。
中将棋を覚えたら、すぐ覚えてほしい戦法です。
色々ありますが、下図にあるのが、理想形です。
12 11 10 09 08 07 06 05 04 03 02 01 ┌──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┐ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │一 ├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │二 ├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │三 ├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │四 ├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │五 ├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │六 ├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ │ │ │ │ │ │▲麒│▲獅│ │ │ │ │ │七 ├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ │▲歩│▲馬│▲歩│▲仲│▲歩│▲歩│▲歩│▲歩│▲仲│▲歩│▲馬│▲歩│八 ├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ │▲横│▲歩│ │▲歩│▲鳳│▲銅│▲銅│▲銀│▲歩│ │▲歩│▲横│九 ├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ │ │▲竪│▲飛│ │ │ │ │ │ │▲飛│▲竪│ │十 ├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤ │▲反│ │▲角│ │▲虎│▲竜│▲竜│▲虎│ │▲角│ │▲反│十 ├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤一 │▲香│▲豹│ │▲銀│▲金│▲王│▲象│▲金│ │▲奔│▲豹│▲香│十 └──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┘二
コリン流双龍王戦法の基本は、中央に龍王を2枚配置し、銅将と銀将を中央に持ってくることです。
また、急戦なので麒麟をひいている暇はなく、そのまま攻撃に参加させます。
ここにある配置は、あくまでも理想型なので、相手の出方次第では、この通りに行かない場合があります。
龍馬は、十段目で飛車が横に行けるように2八と11八の地点に持っていきましょう。
いざというときに、6十や7十に飛車を回すことが出来ます。
奔王は、終盤の駒がれの時に活躍します。じっと待機させておきましょう。
この戦法の基本戦略は、次の通りです。
それでは、具体的な指し手を解説していきましょう。
なお、これから紹介する手順は、あくまでも一例であり、
研究する余地はたくさん残されています。
これを参考にして各人が深く研鑽されることを望みます。
第1図・▽8二龍王まで
12 11 10 09 08 07 06 05 04 03 02 01
┌──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┐
│▽香│▽豹│ │▽奔│▽金│▽象│▽玉│▽金│▽銀│ │▽豹│▽香│一
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│▽反│ │▽角│▽銀│▽竜│▽虎│▽麒│▽虎│▽銅│▽角│ │▽反│二
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤
│▽横│▽竪│▽飛│ │ │ │ │▽竜│ │▽飛│▽竪│▽横│三
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│▽歩│▽歩│ │▽歩│▽銅│▽歩│ │▽鳳│▽歩│ │▽歩│ │四
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│ │▽馬│▽歩│▽仲│▽歩│▽獅│▽歩│▽歩│▽仲│▽歩│▽馬│▽歩│五
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│ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │六
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│ │ │ │ │ │ │▲獅│ │ │ │ │ │七
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│ │ │▲歩│▲仲│▲歩│▲歩│▲歩│▲歩│▲仲│▲歩│▲馬│▲歩│八
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│▲歩│▲歩│ │▲歩│▲鳳│▲麒│▲銅│ │▲歩│ │▲歩│ │九
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│▲横│▲竪│▲飛│▲馬│ │ │▲奔│ │ │▲飛│▲竪│▲横│十
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│▲反│ │▲角│▲銅│▲虎│▲竜│▲竜│▲虎│ │▲角│ │▲反│十
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤一
│▲香│▲豹│ │▲銀│▲金│▲王│▲象│▲金│▲銀│ │▲豹│▲香│十
└──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┘二
初期配置から第1図までの指し手
| 1 | ▲6八獅子 | 2 | △7五獅子 |
| 3 | ▲8八歩兵 | 4 | △5五歩兵 |
| 5 | ▲6七獅子 | 6 | △5四鳳凰 |
| 7 | ▲8九鳳凰 | 8 | △8五歩兵 |
| 9 | ▲5八歩兵 | 10 | △3五歩兵 |
| 11 | ▲7八歩兵 | 12 | △10五歩兵 |
| 13 | ▲7九麒麟 | 14 | △6五歩兵 |
| 15 | ▲7十一龍王 | 16 | △11五龍馬 |
| 17 | ▲10八歩兵 | 18 | △9二銅将 |
| 19 | ▲6十一龍王引 | 20 | △2五龍馬 |
| 21 | ▲6八歩兵 | 22 | △9三銅将 |
| 23 | ▲9十一銅将 | 24 | △8四銅将 |
| 25 | ▲3八歩兵 | 26 | △1五歩兵 |
| 27 | ▲1八歩兵 | 28 | △4二銅将 |
| 29 | ▲2八龍馬 | 30 | △9二銀将 |
| 31 | ▲4十一銅将 | 32 | △7二盲虎 |
| 33 | ▲5十銅将 | 34 | △9一奔王 |
| 35 | ▲6九銅将 | 36 | △8二龍王 |
解説
だいたいこの辺までは、覚えておきましょう。
とにかく中央突破が狙いです。早めに龍王を中央に寄せましょう。
そして、攻め駒を前進させます。中将棋では、相手の駒も多いので、
将棋の原始中飛車のように、銀1枚あれば崩せるほど楽ではありません。
先手を持ったら、高獅子を目指しましょう。
獅子は、出来るだけ前にたてば、後ろの小駒を前に出せるようになります。
ちなみにspaceman流高獅子外しは、別コーナーで解説しています。
また、後手が▽2五龍馬、▽11五龍馬と出るのは、次のような効果があります。
1 出ることによって空間が出来るので、銅将や銀将が出やすくなる。
2 角行と違う筋に行くので、中央で駒交換が起こったときに、取られにくい。
3 3筋や10筋から攻めやすい。
第2図・▽9二龍王まで
12 11 10 09 08 07 06 05 04 03 02 01
┌──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┬──┐
│▽香│▽豹│ │▽奔│▽金│▽象│▽玉│▽金│ │ │▽豹│▽香│一
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│▽反│ │▽角│▽竜│ │▽虎│▽麒│▽虎│▽銀│▽角│ │▽反│二
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│ │▽竪│ │ │ │▽飛│ │▽竜│▽銅│▽飛│▽竪│ │三
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│▽横│▽歩│ │▽歩│▽銅│▽銀│▽獅│▽鳳│▽歩│ │▽歩│▽横│四
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│▽歩│▽馬│▽歩│▽仲│▽歩│▽歩│▽歩│▽歩│▽仲│▽歩│▽馬│▽歩│五
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│ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │六
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│ │ │ │ │ │▲麒│▲獅│ │ │ │ │ │七
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│▲歩│▲馬│▲歩│▲仲│▲歩│▲歩│▲歩│▲歩│▲仲│▲歩│▲馬│▲歩│八
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│▲横│▲歩│ │▲歩│▲鳳│▲銅│▲銅│▲銀│▲歩│ │▲歩│ │九
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤
│ │▲竪│▲飛│ │ │ │ │ │ │▲飛│▲竪│▲横│十
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤
│▲反│ │▲角│ │▲虎│▲竜│▲竜│▲虎│ │▲角│ │▲反│十
├──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┼──┤一
│▲香│▲豹│ │▲銀│▲金│▲王│▲象│▲金│ │▲奔│▲豹│▲香│十
└──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┴──┘二
第2図までの指し手
| 37 | ▲4十一銀将 | 38 | △8三銀将 |
| 39 | ▲8十銅将 | 40 | △1四横行 |
| 41 | ▲7七麒麟 | 42 | △6四獅子 |
| 43 | ▲7九銅将 | 44 | △7五歩兵 |
| 45 | ▲5十銀将 | 46 | △12五歩兵 |
| 47 | ▲12八歩兵 | 48 | △12四横行 |
| 49 | ▲12九横行 | 50 | △7四銀将 |
| 51 | ▲5九銀将 | 52 | △4三銅将 |
| 53 | ▲5十奔王 | 54 | △4二銀将 |
| 55 | ▲3十二奔王 | 56 | △7三飛車 |
| 57 | ▲11八龍馬 | 58 | △9二龍王 |
解説
注意しながら駒組みを進めていきます。
41手目の▲7七麒麟が敵の獅子の進出を止める第1歩です。
敵がすぐ攻めてくる様子がなければ、どんどん駒組みを進めます。
中央に鳳凰、銅将、銅将、銀将と並べば、攻撃態勢はほぼ完成です。
奔王は、終盤のためにとっておきましょう。
また、いざとなったら、▲2十一竪行〜▲2十角行〜▲3十一竪行として、
※右三間奔竪飛で攻めることが出来ます。
開戦の準備が整いました。後は仕掛けるだけです。
※右三間奔竪飛・・・・・spacemanが作った仮称。
「みぎさんげんほんしゅひ」と読む。ちなみに奔王が龍王なら、「りゅうしゅひ」
左辺にあるなら、「ひだりさんげん」となる。
いよいよ開戦です。
ここから先は、中将棋盤でお楽しみください。
そしてその破壊力を、体感してください。