ワシ類の鉛中毒関連情報(2004.2.17

 

2004216日までのワシ類鉛中毒ネットワークのまとめでは、今シーズン確認された猛禽類の鉛中毒死は、オオワシ3例(平取町、豊浦町、浜中町各1例)であった。このほかに斜里町内でも鉛中毒が疑われるオジロワシの死体が見つかっており、現在検査中。この発生ペースは、昨シーズン同様かやや上回るペースとなっている。

 

2月初旬のネットワーク巡回調査で、阿寒町内の山林にてシカ残滓に群がる40羽のワシと、その中に衰弱した1羽のオオワシを発見した。

 

28日と9日に、阿寒町内3ヵ所にてシカ残滓をサンプル回収。被弾部をレントゲン検査にかけたところ、8例中4例で鉛ライフル弾の破片と見られる金属片を発見し、そのうち2例からは実際に鉛片を摘出して確認した(そのほか1例からは、タングステン弾と思われる物体を摘出した)。この件については、環境省東北海道事務所釧路支所および釧路支庁自然環境係、道警釧路警察署に連絡済みである。

 

214日、ネットワークは阿寒町内の2ヵ所で残滓回収作業を行なった。合計16体を処理したが、その内訳は狩猟残滓13、未回収被弾死体1、交通事故死と思われるもの1、崖からの転落死と思われるもの1例であった。狩猟残滓は、ほとんどが背ロースのみ、あるいは背ロースと両腿だけを切り取って放置したものであった。

 

 

以上の状況から、1999年から取り組まれてきたシカ狩猟における残滓の放置禁止、鉛弾から代替弾への移行は、当初は協力するハンターの増加が見られたものの、ここ2年ほどは足踏み状態が続き、現在では違反を承知で残滓の放置および鉛弾の使用を続けているハンターが少なからず存在していることがわかった。これにより、猛禽類の鉛中毒被害は今後も発生を続けるものと考えられる。

 

 

※この情報に関する問い合わせ先

ワシ類鉛中毒ネットワーク代表 黒沢信道

電話:080-3239-09910154-64-2328(自宅)、01548-2-2571(職場)