異化効果と同化効果


 難易度 : ★ ☆ ☆ (初歩)

 習得前提技術 : 比喩の基本原理


 比喩とは《ここ》と《よそ》、《たとえられるもの》と《たとえるもの》。両者の類似性から出来ている。
 細かい修辞法などは、どうでも良い。《ここ》と《よそ》のどこに類似性を見つけるのか。両者をどうやって繋げるか。その「繋げ方」によって比喩の効果は決まってくる。
 そして、その比喩の効果、《ここ》と《よそ》の「繋げ方」には、主に二種類がある。《異化》と《同化》である。

 《異化》とは、本来違う世界で、違う意味に使う言葉を、本来の意味以外の使い方をして、そのものの本質に迫るいい方のテクニックである。

《実例》
「夜の底が白くなった」
「彼には保護色を求める気持ちがあって……」
「彼はその程度の浅瀬を渡っていたのだった」
「しいんと、静けさが鳴っていた」

 一方《同化》とは、認識を過度に自動化し、認識の努力を最大限節約するという技法である。ちなみに同化は異化の対立概念に当たる。

《実例》
「太陽のようにまぶしい」
「暴君にも等しい傲慢で」

 異化効果を利用して、新たなイメージを作り出すか。同化効果によって、ズバリ本質をひとことで言い当てるか。
 比喩の効果とは、まずどちらかになると考えて良いだろう。





補足:
 ちなみにこの異化と同化の効果は、キャラクター設定においても応用できる。
 登場人物のある性格を強調したい。例えば、主人公に恋する美少女の可愛さを表現したいとしよう。

 これが同化ならば、どうなるか。とにかく主人公に尽くす。とにかく主人公にアタックするなど。当の美少女の可愛さを感じさせる表現を重ねて強調することになる。
 一方これが異化ならば、どうなるか。本当は好きだけど、思わず意地悪したり、強く当たってみたり。可愛さから、わざとかけ離れた表現を行いギャップを生むことになる。

《実例》
「ベ、別にアンタのためなんかじゃないんだからね!」

 いわゆるツンデレとは、異化効果を利用したキャラクター設定法と言えるだろう。



 応用範囲 → 描写、設定



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