Martina McBride マルティナ・マクブライド
今のカントリー界において最も歌が上手い歌手のひとりです。
とにかくパワフルな歌声はパット・ベネター並み。
人口わずか200人という田舎町に生まれ、小さい頃から家族
で構成されるバンドで歌っていました。成長し結婚した相手が
サウンド・エンジニアでカントリー界のスーパー・スター、ガース・
ブルックスなどとツアーをしていました。夫と離れたくないという
ので、マルティナもガースのコンサート会場の売店でグッズ売り
の仕事をしていたそうです。その後92年にRCAよりデビューし、
今度はガースの前座としてツアーに加わりました。
そして、フェイス・ヒル、シャナイア・トゥエイン、ディーナ・カーター等
90年代に台頭した、現在の女性カントリー歌手の主流を占めるポップ色
の強い人たちと足並みを揃えるように人気を得ました。みんな美人ですね。
ただマルティナとその他の歌手たちとの大きな違いは、メッセージ性の強い
歌詞をもつ曲を歌っているところです。従来カントリー界は、保守的、体制的
な思想を持つ人が多いとされてきましたが、マルティナが歌う曲の内容は
リベラルなものが多く見られます。通常、そういう自分自身の考えを歌を
通して伝えたいという人は自分で曲を書くのが手っ取り早いので、いわゆる
シンガー・ソングライターになります。しかし、マルティナは1曲もオリジナル
は作っていません。自分の言いたいことに合致する曲を探し出ています。
ひょっとしたらソングライターにオーダーしている場合もあるかもしれません。
マルティナが歌う曲の内容には、「ぐうたらな男はさっさと見捨ててしまった方がいい」
というのと、「自分の価値を認めて愛してくれる人といられて幸せ」という2パターン
があります。どっちにしろ女性は男の奴隷でも愛玩物でもなく対等な人間である
という考えが根底にあります。
男中心で動いている音楽業界に抵抗する目的でサラ・マクラクランが組織し
シンガー・ソングライターがほとんどという女性歌手のフェスティバル「リリス・フェア」
に参加したカントリー歌手であるというあたりもマルティナの独自性を表しています。
1999年カントリー・ミュージック・アウォード最優秀女性ヴォーカリストに選ばれています。
1966年7月29日カンサス州シャロン生まれ