いつわりの友情

 The Talking Machine

 第36話(米初回放映・1976年1月14日)
 脚本 / ハロルド・スワントン(Harold Swanton)
 監督 / ビクター・フレンチ(Victor French)


ウォルナット・グローブに持ち込まれた、蓄音機を中心にして、話しは進んで行きます。

蓄音機は、エジソンによって1877年に発明されました。
これは、その一年後のお話しです。
売りたい人、興味を持つ人、利用する人、傷つけられる人・・・。
この新しい発明品をめぐるさまざまが、うまく描かれている作品だと思います。

科学者の卵、ジェイソン

科学が大好きな少年。学校でも実験の発表などをし、将来は科学者になりたいと考えています。
ローラとネリー、ふたりの女の子にあの手この手でアタック(!?)されています。

ジェイソン:Jason
Eric Shea(エリック・シーア)
1960年2月14日、カリフォルニア州出身。

ジェイソンとローラがやったフランクリンの実験(雷が電気であることの証明)は、同じような実験をして、命を落とす人が出たというとても危険なものです。
ローラは風邪をひいただけで済んで、幸いでした。

蓄音機

さて、問題の蓄音機は、馬車の事故で怪我をした旅の人が手放したもの。馬車の修理を頼んだチャールズに支払うための現金が必要だからです。
オルソン家では相手にされなかったので、チャールズのところに持ち込まれます。
まだ発明から間もない、エジソンの蓄音機の完全なコピーという品を見せられ、チャールズは、興味をひかれますが、現金が必要だからと、断ります。
持っていた現金は、怪我の治療で使ってしまったとのことで、困っていた所へ、蓄音機を買うことにしたとオルソンがやって来たので、渡りに船と、チャールズは、店でのつけの代わりに、蓄音機をオルソンに譲ります。

蓄音機の仕組みは、ジェイソンの言葉を借りると、「音の振動を熱い銀紙に写す」こと。紙の上にできた突起が、後で廻す時に音になる、のだそうです。

ゲスト

ゴドフリー:Hannibal Godfrey:蓄音機を売った人
George Furth(ジョージ・ファース)
1932年12月14日、イリノイ州シカゴ出身。
1971年、トニー賞受賞のミュージカル『カンパニー』の脚本家。

ライバル

ローラは、ジェイソンの助手となり、実験を手伝います。
一緒に科学者になりたいと思うのです。勉強にも興味を持ちはじめたようすですね。

興味のなかった蓄音機を、オルソン家が急に買うことにしたのは、実はネリーのため。
ジェイソンが、ローラを好きなのでは、と苛ついているネリーに、ハリエットが、ジェイソンが興味を持ちそうな蓄音機のことを思い出し、買い与えたのです。

それまでローラと科学の話しをしながら歩いていたジェイソンは、蓄音機を見ると、興味をひかれ、一緒にネリーの家に入って行ってしまいます。
今度は、ローラが納得できない番です。
父さんに、何でも買ってもらえるネリーは幸せだと愚痴をこぼします。
本当の友だちは、お金では買えない。と、父さんに説得されたローラは、「ネリーの手を真似るわけじゃない」けどと、ジェイソンを食事に招待することにしました。
母さんのおいしい手料理は、ローラが持っている“お金では買えないもの”のひとつですものね。
今度は、ネリーが・・・と、きりがないようですが、パパにまで叱られて、癇癪を起こし、蓄音機を壊そうとしたところで、あるアイディアが浮かぶのです。

ネリーの魂胆

卵を売りに来たローラに、優しい言葉をかけて、自分の部屋に誘ったネリー。すっかり心を許したローラは、ジェイソンが好きだということを打ち明けます。
その裏では、ウイリーが蓄音機を廻していたのです。
翌日の学校で、ネリーはみんなの前で、蓄音機を廻してみせます。
恥ずかしくていたたまれなくなったローラは、教室を飛び出してしまいます。

ローラは、もう学校へは行けないと思いつめてしまいますが、父さんになぐさめられます。
ローラは父さんに、もう科学者になるのはやめると話します。人を傷つけるような発明はしたくないと言うのです。
父さんは、「発明が人を傷つけるんじゃない」と言います。使う人の問題だと。

落ち着いたローラを家に帰した後、チャールズはオルソンの店に向かいます。
ローラくらいの頃の女の子には、重大問題だからと、今回ばかりは、ネリーの意地悪を放っておくことができず、オルソンに事情を話したのです。
オルソンは、よくローラに詫びておいてくれとチャールズに頼みます。
いつもはハリエットに言い負かされて、強気に出られないオルソンですが、今回ばかりは許せないと、お仕置きのベルトを持って、ネリーの部屋へ向かいます。嫌がるハリエットには、蓄音機を廻しているよう言い置いて。
お騒がせの蓄音機の最後の仕事(?)は、ネリーの泣き声を消すこと、になるのでしょうか。

キューピットの矢

ベットの中でローラはメアリーに、「男の子がいなかったら、人生ってもっと楽よね」と話します。ローラには似合わないセリフですが、よくよく傷ついてしまったようで、かわいそうですね。確かに、言えてます。

翌日、やっとの思いで教室に入ったローラが見たものは、黒板に書かれた矢が刺さったハートマークに、「ジェイソンはローラが好き」という言葉。
度が過ぎるいたずらに、先生は厳しく誰がやったのかと問いただします。
すると、「僕がやりました」と立ち上がったのは、ジェイソン。

ローラ一人に恥をかかせないと考えたのでしょうか。男ですね〜。
はからずも、ネリーへの強烈な仕返しにもなったでしょう。

とても素敵な気持ちです。ジェイソンが私を好きって分かったんですもの。
・・・ラストのローラのナレーションです。