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水彩色鉛筆画で綴る川湯温泉駅の情景
川湯温泉駅のスケッチ帳 -Sketch- 絵・文/鈴木周作

Spring

Summre


Autumn

Winter



 初めて北海道に絵を描きに行ったのは8年前の11月。ちょうど23歳になったばかりの頃でした。とある雑誌の記事に惹かれて東京から夜行列車で旅立って、札幌から網走経由、オホーツク海を眺めながら釧網本線で川湯温泉へ。この時立ち寄ったのが川湯温泉駅の喫茶店、“オーチャードグラス”さんでした。
 「ふ〜ん、絵を描きに来てるのかい? いいよ、ゆっくりしてきな」
 森の中に赤い三角屋根、貫禄溢れるログハウスの駅舎の佇まいにすっかり惚れ込んでしまい、摩周湖行きの予定はあっさりキャンセル。マスターの言葉に甘えて、摩周湖の伏流水で淹れたという自慢のコーヒーをいただきながら、結局その日はずっと夢中で駅舎を描き続けました。

 気がつけば窓の外は雪模様。北海道で見るはじめての雪・・・。

  「いいか、絶対描き続けろ! きっといいことあるから」
 帰り際にマスターが掛けてくれた言葉が今も心に残っています。当時の僕は駆出しのシステムエンジニア。もちろん絵はほんの道楽のつもりでした。今思えば、ヘタクソな絵への慰めの意味もあったのかも知れませんが、自分の絵に誰かが目を留めて励ましてくれたのはあれが初めてでした。ちょっと大げさに言えば、あの言葉を励みに今まで頑張ってきたような気もします。マスターの言う“いいこと”があったのかどうか・・・とにかく、あれから8年間旅を続けて、沢山の素晴らしい出逢いに恵まれ、そして何より、美大はおろかハタチ過ぎまで絵筆を握った事すらなかった自分が、こうして曲がりなりにも絵を生業にして、遂には移住するに至ってしまったのですから。“一期一会”と言ってしまうとありきたりですが、人間どこでどう転ぶか判らないものです。








川湯温泉駅/釧網本線の作品は水彩色鉛筆画家・鈴木周作オフィシャルサイト
”汽車旅スケッチ帳”にも多数掲載されています。宜しければ併せて御覧下さい。


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