S画・チャチャ

お知らせ


「現代の理論」07年春季号に寄稿

「現代の理論」07年春季号(4/10発行予定。発売:明石書店)に寄稿しました。一読してくだされば幸甚。  「特集●異議申し立て─いま部落解放運動を問う 藤田敬一:『同和はこわい考』の二十年を振り返って─自らを糾す思想の実践を」



阿吽社のホームページができました
http://www1.odn.ne.jp/aunsha

「毎日新聞」(大阪本社版、06/5/28朝刊)
特集記事「『飛鳥会』事件と同和行政を考える」に意見を寄せました。
「編集部リード」
 大阪市の第三セクターが財団法人「飛鳥会」に業務委託した駐車場収入を、同会理事長の小西邦彦容疑者(72)=業務上横領容疑で再逮捕=が着服したとされる事件は、同和行政の現場に波紋を広げている。小西容疑者は逮捕後に辞任したものの、部落解放同盟大阪府連飛鳥支部長を約40年間務め、大阪市は業務委託を「事実上の同和対策事業だった」と説明しているからだ。事件と同和行政とのかかわりをどう考えるか、識者に聞いた。

情報公開で信頼回復を─藤田敬一・元岐阜大学教授
 1950年代末期、例えば京都市の被差別部落では、生活に追われて小中学生の1割が学校に行けない実態があった。同和対策事業は、差別の口実にされてきた暮らしのありようを変えねばならないという熱い思いから出発し、大きな成果を上げた。誇ってよいと思う。
 にもかかわらず、同和地区に対するマイナスイメージは払しょくできたのだろうか。住民や運動団体と行政との間にパートナーシップがあったのだろうか。時に直言し苦言を呈し合う率直な関係がない限り、共同の営みとしての取り組みは生まれない。だが、概して行政は遠慮気味で「ぎこちない関係」が続いてきたのではないか。
 そして、同和対策とされる事業が部落問題の解決に役立っているのかどうかという検証が、運動団体にも行政にも、また議会や市民やメディアにも不十分だった。保育士を多く置く「加配」措置をしていた同和地区内の公立保育園の担当者に、「加配が必要な具体的実情があるのか」と聞いたことがある。答えは「分からない」だった。事業に効果があって始めたとしても、惰性で続けてはいけない。
 事件の舞台は、差別・偏見をなくす条件整備としての同和対策事業ではない。同和地区の有力者との関係を築くための、いわば「同和地区対策事業」だ。往々にしてそこに便宜供与が生じてきた。両者は、きちんと区別すべきだ。だが分かちがたいことも事実であり、点検が求められている。
 部落問題の解決に資しているかどうかを基準に同和行政を検証するとき、情報の全面公開が不可欠だ。事件はつらいことだが、密室でやり取りせずに市民的合意を得ながら、信頼を回復する道を歩むしかない。これまで問題とかかわってきたジャーナリズムや教育界、宗教界、企業、労組、市民団体らと本気で議論する場をつくり、差別にあらがう人の輪が生まれ、その中に運動や行政が位置づけ直されるなら、希望はある。(一部訂正)
(ふじた・けいいち 学生時代から京都や大阪で部落問題を学び、その後解放運動にかかわる。「同和はこわい考」(87年)で、「差別はそれを受けた者にしか分からない」という体験の絶対化が「対話の途切れ」を招く可能性があると指摘、議論を呼んだ。月刊誌「こぺる」編集人。)



人と人とが正面から向い合うことでしか、差別やいじめはなくならないし、人権意識は広がらない!
 『人権を守るためにあらがう人の輪の中に死ぬまでいたい』と目を輝かせて語る藤田敬一さん。学生時代に自ら被差別部落に飛び込んで以来、これまでずっと人権意識の拡大に正面から立ち向かってこられた。岐阜大学を退官された今は、年間百数十回の人権講演をこなし、各地の学校などを回っている。講演では『生き合っていこう』と呼びかける。
藤田さんのお話に感動してこのビデオを作りました。藤田さんのお話をぜひ聞いていただきたくてこのビデオを作りました。
 このビデオを見れば人権教育についてわかる、そんなビデオではありません。しかし、このビデオを見れば人権について考えてみたい、いじめ問題に正面から向い合いたい、そんな気にさせてくれるビデオです。
親子で見てください。子どもと先生で見てください。見たあと、人権について語り合ってみてください。このビデオは人権について考えるきっかけをつくるためのビデオです。

natsuki6年生の少女夏希の目で
 『人間は違って人間。その違いにものさしを当てはめて、差別したり、いじめをしたりするのは愚かです。21世紀を生きていくうえで、命ということ、みんな切れば血が出る同じ人間なんだということを大切にしていってほしい。』と語る藤田さん。藤田さんのこの思いを、6年生の少女夏希の目でとらえてみました。
 藤田さん自身が少年時代にしてしまった“いじめ”の話を聞き、夏希は「 いじめを許してもらうのに何十年もかかるのだろうか。そのとき回りの人は止めなかったんだろうか。」と考えます。
 夏希と同じように、見た人それぞれの思いがそこで芽生えるはずです。

生き合っていこう…藤田さんからのメッセージ
 人は、人のいのち、動植物のいのち、森や山、川や海、空気など自然のいのちをもらって生きています。いのちは生き合っているんです。いじめや差別は、いのちを大切にしないことからおこるもの。「死ね!」という言葉も悲しい。やめてほしいなあ。   
常滑市立常滑東小学校6年1組テーマ曲「君の勇気を待っている」(作詞・作曲 高田耕治)
人はだれかと出逢うために 生まれてきたという
そう信じたい でも時には 悲しくなるときもある
人それぞれのちがいを受け入れ
信じ合えたらいいのにね
少しずつの勇気をみんな出そう
君の勇気を待っている 明日への希望をつなぐため
君がいるからすばらしい 生きているってすばらしい
人権教育教材ビデオ『君の勇気を待っている』(21分)
講師・監修/藤田敬一(元岐阜大学教授)
制作/愛知県人権ファンクション委員会
     知多地区人権教育教材制作委員会

※知多地区人権教育教材制作委員会
委員長/高田耕治(阿久比町立阿久比東部中学校校長)
副委員長/中村浩二(武豊町立緑丘小学校教頭)
委員/福岡隆(大府市立石ヶ瀬小学校)※撮影・編集
     長谷川水脈(大府市立北山小学校)※撮影
     吉川洋行(大府市立共長小学校)※撮影
     新保勝久(大府市教育委員会)
     久田篤史(常滑市教育委員会)
     山内秀明(阿久比町教育委員会)
     近藤千秋(武豊町教育委員会)
事務局/猪俣智代(知多教育事務所)
      浅野京子(知多教育事務所)

協力
授業/大府市共長小学校6年
少女夏希役/市川千春(大府市立共長小学校6年)
BGMギター演奏/森田香奈子(知多郡武豊町)
題字/石橋安男(知多郡阿久比町)
合唱/常滑市立常滑東小学校6年1組(指導角谷綾子)
撮影協力/部活動撮影:阿久比町立阿久比中学校
        ボランティア活動:大府市立大府南中学校
        学校生活:大府市立石ヶ瀬小学校
         
金時鐘さんの『わが生と詩』(岩波書店、04/10)が出版されました。
本書には、金さんとわたしの対談(『論座』04/1)が収録されています。一読してくだされば幸甚。
わが生と詩
■四六判・2300円+税
第1章 わが生と詩
「私の八月」「私の日本語、その成功と失敗」「日本語の石笛」「日本語の未来」「時代と詩─革命の詩人・尹東柱の生をめぐって」「詩が救ったわれらの人生─対談 梁石日」

第2章 「在日」を生きる」
「吹田事件・わが青春のとき」「歴史・拉致・在日─対談 姜尚中」
「『拉致』、お互いを見つめなおす契機―インタビュー 鵜飼哲」
「人間と差別を考える─対談 藤田敬一」
「『在日』を生きる─対談 尹健次」

あとがき


朝日新聞 04/2/4
“「同和利権」めぐり応酬―「不正」告発本と反論本”についてコメントしました。


月刊『論座』2004年1月号
『論座』04年1月号対談:金時鐘+藤田敬一

対談:人間と差別を考える
差別する側・される側 二項対立の論理を超えて
金時鐘(詩人)+藤田敬一