親族同士のトラブルを防ぐために
 遺言書が必要な本当のわけ

 
  〜遺言書は相続紛争を予防する〜
  財産を持っている全ての人が遺言をしておくことをお勧めします。
  バブルは崩壊したといっても物価は戦後とは比べようもないほど高騰しています。家一つ、
  車一つとっても数千万・数百万単位です。昔のままの感覚で遺言をせずにいると、それら
  遺産をめぐって相続人同士の醜い争いを引き起こしかねません。
 
  人間お金が絡むとついつい欲が出てしまうもの。「うちは家族みな、仲がよいから大丈 
  夫。」と円滑に遺産分割ができるように思えても、ひとたびだれが財産を譲り受けるか確
  定する壇になると、相続人の配偶者達も応援団に加わって争いへと発展してしまうことは案
  外多 いものです。

   昨今家庭裁判所に持ち込まれている遺産分割争いのうち、3分の2は遺言を書い て
  おけば防げたとも言われています。遺言を書いておくことによって、自分の亡き後に起こり
  うる無用な相続争いを、自らの手で防ぐことが可能となるのです。だとすれば、遺言を書い
  ておくことは、財産を遺し、死んでいくものの義務である、という事ができます。
 
 
  〜人は皆いつかは死に行く運命にある〜
  当たり前のことですが、人間含め生命は皆いつかは死に行く運命にあります。
  しかし、それがいつ訪れるかは誰にもわかりません。
  交通事故で年間 約8,000人が命を落とし、地震や台風による災害で多くの方が犠牲に
  な っていることはみなさんもご承知かと存じます。つい先日も電車脱線事故で、100人を
  超える 尊い命が一瞬にして奪われてしまったのです。
 
  人間はいつか死ぬ明日死ぬかもしれない。だからこそ、今日を精一杯生きるのだと想い
  ます。遺言も同じです。書ける時に書いておくことが大切です。

  最近、ワイドショーをにぎわせている、若・貴の遺産相続争いも、もとを正せば、二子山
 親方が元気なときに、遺言書を作成しておけば、ここまでの騒動には発展しなかったの
 ではないでしょうか。


  〜子育ての締めくくりとして「遺言書」を作る!〜
  「自分の家族に限って、自分の相続のときに争いになるなんて想像できない!」そう 
  お考えの方も少なからずいらっしゃいます。本当にそういいきれるえしょうか?

  クリスマスに家族4人がケーキを囲んでいます。4つに切り分けられたケーキを前に、
  兄妹がケンカを始めます。「こっちのが一番大きいから僕のもんだ。」「これは私が先に
  目をつけていたのよ。これは私のものよ。」4つのうち、やや大きいものをめぐって奪い
  合いが始まりました。「どれも平等に切り分けたのですから、どれを選んでも一緒ですよ。
  ケンカはやめなさい。」とおかあさん。最終的には「お兄ちゃんはこっち。」「あなたはそっ  
  ち。」とおかあさんの一存でようやく収集が着きます。クリスマスの夜、どこの家庭にもみら 
  れる光景です。

  遺産分割とはまさに、この「クリスマスケーキ」の話と同じなのです。
  ケーキを巡って、ケンカをする兄妹が、遺産という大人の利害の関わる分割のとき
  にも、ケンカをせずにうまく収まるはずもないのです。

  遺言書は、おかあさんがどのケーキを誰に分配するかを決定する「指図書」の意味を
  持つのです。これを書かずにいると、ケーキのような話では済まず、そのケンカは非常
  に根深いものになります。骨肉の争いを防ぐには、親がこどもに財産分配の指図書と 
  して 「遺言書」を残すことが不可欠なのです。それが、子を持つ親としての義務
  のです。
  逆に見れば、遺言を書かなければ、子育ては終わらないのです。
  
  いわば、子育ての締めくくりとして、遺言書を作るのです。
 

  〜財産が少ないからこそ遺言が必要〜
  皆さんの中には、「遺言書はお金持ちの資産家が作るものでしょ。うちは分けるほど
  の財産もないし。遺言書だなんてうちには関係ないわ。」
  こう思っている方もいらっしゃるかもしれません。本当にそうでしょうか?

  10ある財産を3人で分ければ、1人3つで、あまり1、このあまり1を巡って、骨肉の争い 
  に発展することは考えにくいでしょう。なぜなら、1人3つ、もう財産を得ているからです。
  一方、 2の財産を3人で分けようとすればどうでしょう? 2つの遺産を巡って3人の相続 
  人と、その応援団が火花を散す、骨肉の争いへと発展していく危険はきわめて高いとい
  えるのです。

  財産が少ないからこそ遺言が必要になることを知っておくべきなのです。


   〜特に遺言書が必要なのはこんな方〜
    遺言書を残さないと困る可能性が高いと予想されるのは次のような方です。
    財産が特別多いということではありません。

  1 こどもが複数いる場合
    ここまでの記述をお読みいただければお気づきかと思いますが、遺産分割の際、
    兄弟同士が揉める実例は非常に多いです。骨肉の争いを防ぐには、遺言書をきちん
    と残す必要があります。

  2 相続人同士が不仲の場合
    仲の悪い兄妹に、遺産分割協議をうまくまとめることはできません。
    このような場合に遺言なしで遺産を残すことは、火に油を注ぐようなものです。

  3 相続人と音信不通の場合
    遺産分割協議は、相続人全員で行わなければなりません。音信不通の相続人が
    いても同じです。現実問題として、音信の途絶えた人の居所を突き止めるのは、非常に
    困難です。相続人に音信不通者を探し出す責務を負わせてはなりません。

  4 事実上の離婚状態の場合
    別居中の妻(夫)であっても、戸籍上そのままであれば、配偶者に相続権が発生しま  
    す。相続させたくないのであれば、遺言書を作成しなければなりません。

  5 農業や事業を承継べき場合
    農業や事業を継がせる場合、遺言書がないと、法定相続分での分割を強いられるおそ
    れがあります。農地や工場の敷地などを分割されないよう、経営者としては、遺言書  
    で誰に継がせるかを記載しておく必要があります。

  6 再婚している場合
    再婚の時期にもよりますが、母親の違う子ども同士の交流というのは、よくないもので 
    す。しかし、遺産分割協議では、嫌でも顔を合わせて話し合う必要があります。
    遺言書を残すことによって、相続人にこのような負担をさせずにすむのです。

  7 内縁の妻がいる場合
    事情はどうあれ、入籍していない内縁の妻(夫)には、相続権がありません。
    従って、遺言で財産を移転させるよう記載しておかなければ、遺産を残してやれないの
    です。

  8 子どもがいない場合
    子どものいない夫婦の場合、相続人として、配偶者及び配偶者の兄弟が相続権を得る
    可能性が高いです。例えば、兄弟のない夫の場合、夫の死亡により、最終的には、妻と
    妻のの兄弟が相続人になるということです。遺言をしておけば、夫の死亡により、夫の 
    血族の身内に遺産を与えるということも可能になります。
 
  9 病弱または障害者の家族がいる場合
    自分死後、誰がその人の面倒をみるのか、生活費をどうするのか、といったことを
    遺言書で定めておけば、安心です。


  〜遺言で伝えられるこんなメッセージ〜
   次のようなことを遺言に盛りこむ事で、後世に自分の意志を伝えることができます。
  ・献体のこと、                 ・自分のペットの世話を誰にみてもらうか
  ・臓器提供のこと、              ・婚外子を認知すること
  ・事業を誰に承継させるか、         ・痴呆の配偶者の面倒を誰にみてもらうか など


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