リナックス活用のヒント
Tips on Linux PC

  [目次 Index]

はじめに
1.Linuxって何?そのメリットは?
2「ディストリビューション」のこと
3.Linux最新事情の入手について
4.Linux導入前の準備について
5.Fedora Linux (Red Hat Linux)
6.Vine Linux
7.Debian GNU/Linux
8.KNOPPIX
9.Linuxを使う際の一般的なヒント(Tips)
■その他のディストリビューション紹介



はじめに

 Linuxが難解だというイメージが一般にあるようなので、次の記事を紹介します。

 LinuxはWindows XPと同じくらい使いやすい-それとも「使い難い」?(CNET 2003/8/7)
  http://japan.cnet.com/news/ent/story/0,2000047623,20060384,00.htm 
 もう少し新しいところでは次の記事を:産総研の実験に見るオープンソース・デスクトップの“可能性”(日経IT Pro 2003/10/1)
 http://itpro.nikkeibp.co.jp/free/ITPro/OPINION/20030930/1/

 Linuxの使い勝手を実験したところ、初めてLinuxに触れた人は、最初多少の戸惑いがあっても、文書作成・インターネット閲覧など基本的な操作に は直ぐに慣れたそうです。当ページでは、Windowsパソコンに「Linux」を導入して、気づいたこと・考えたことを紹介していく予定にしています。 専門的・技術的なことについては、Linuxコミュニティ関連の詳しいサイトがあるので、そちらをご覧になっていただいた方が良いと思います。

 一般には、WindowsからLinuxに乗り換えるのは少々敷居が高いと思われているようです。Linux関連の専門的な掲示板では、初心者がごく簡 単な質問をとても出来るような雰囲気があるとは思えませんし、Linuxの勉強は自助努力とされているようです。方向性としてそれが悪いことはないので しょうが、Windowsユーザーの置かれている現状とはかけ離れているようです。一般ユーザーの大半はパソコンに対して技術的な興味よりも、文章を作成 したり、マルチメディアやインターネットを楽しんだりということが目的なので、そういう雰囲気はマイナスかもしれません。

 Linuxがデスクトップ用パソコンの実用的な基本ソフト(OS)として一般に注目されるようになったのは、ほんの最近のことです。それまでは企業内の サーバーとしての利用・開発に力点が置かれていたようです。

1.Linuxって何?そのメリットは?

「Linux」とは、フィンランドのLinus Torvalds氏が中心となって開発された基本ソフトウェア(OS=Operating System)の一種です。

「Linux」をカタカナで表記すれば、リーナクス・リヌクス・リナックスあたりにあるようです。アクセントは単語の最初にあります。
パソコンを操作していて、私たちが直接目に触れるのは、文書作成用のソフトウェアであったり、インターネット閲覧用のブラウザーソフト、電子メール作成の メーラーであったりしますが、そうした一連のソフトウェア(プログラム)を背後で全て管理している縁の下の力持ちといえるものが「OS」と呼ばれるもので す。そのため、普段はあまり意識することはないでしょうが、とても大切な存在です。私は技術者ではないので、そのへんの詳しい説明はできませんし、それが このページの目的ではないので、省略させていただきます。

 さて、Linuxの最大の特徴でありセールスポイントとされているのは、Linuxが基本的には、全世界に「無料」(=フリー)で配布されているという 点です。ここでいう「フリー」という意味は、単にそれが無料であるというだけではなくて、誰でも自由にコピーしたり、再配布することが認められているとい う意味での自由を指しています。OSの設計図にあたるものを「ソースコード」と呼びますが、Linuxの場合はそれが一般に公開されることとなっています ので、技術者は自由に手を加えて改変することができ、世界的なレベルでLinuxの開発が促進されるという結果をもたらしています。

 マイクロソフト社が開発し発売した有名なWindows98・WindowsXPや、アップル社のMacintoshなども同じく基本ソフトウェアの仲 間ですが、Windowsのように一企業の管理の下におかれていない「自由さ」があります。Windowsでは頻繁に改訂版が発売されるので、金銭的な負 担もおろそかになりません。
 一般利用者の側からみれば、経済的な面や入手の容易さから、大いにメリットがあるといえそうです。

2.「ディストリビューション」のこと

 Linuxとは、基本ソフト(OS)であると説明しました。基本ソフトだけではパソコンを動かすことは出来ません。OSを厳密な狭い意味で捉えれば、 「カーネル(核という意味)」と言い換えることができます。そして、「カーネル」に、ドライバー・アプリケーションなど一連の「プログラム」を加えて一体 となった(パッケージ化された)ものが、広い意味でのOSです。マイクロソフトのWindowsが1枚のCD-ROMに収められて販売されていて、それを パソコンのスロットに差し込めば、実際にパソコンで色々な作業が出来るのは、そのためです。

 Linuxでは、後者の意味でのOSを「ディストリビューション(Distribution)」と呼んでいます。その名の通り、Distribute (配布)が研究機関のみならず、RedHat社を始めとして多くのソフトウェア開発会社から行なわれているからです。公的な機関から配布される場合は、無 料配布が普通ですが、企業ではさらに改良を加えたり、独自に開発したソフトウェアを添付して商品価値を高め、有料で販売することもしています。

 一般に、パソコンのユーザーが単に「Linux」と称するのは、このディストリビューションです。

3.Linux最新事情の入手について

●Linuxは日々開発が進められているので、絶えず最新情報を手に入れるようにしましょう。少し前に出たバージョンの不具合が改められて、すでに新しい バージョンが配布されているということがあります。私がよく利用するウェブサイト(ホームページ)は、日本の Linux 情報 http://www.linux.or.jp/です。このサイトには、 Linux 関連の多数の日本語サイトのリンクが張られています。もっとも利用価値の高いサイトだと思いますので、ぜひ活用することをおすすめします。

●Linux 専門の月刊誌が発行されています。初心者向きの記事もあって、比較的分かり易く編集されているものをいくつかこちらでも紹介します。
 「Linuxカーネル2.6正式版、12月にリリースへ」(2003/10/10) http://japan.cnet.com/news/ent/story/0,2000047623,20061350,00.htm
 近いうちに登場する「Linuxカーネル2.6の特徴」について簡単に触れておきます。パソコンに触れる一般のエンドユーザーにとっては、主につぎのよ うなメリットをあげることができるとされています。

■USBドライバの2.0正式対応
 従来のUSB 1.1に加えてUSB 2.0に正式に対応しています。USB 1.1でサポートされていた、Low Speed転送(1.5Mbit/s)、Full Speed転送(12Mbit/s)に加え、High Speed転送(480Mbit/s)をサポートしています。

■ALSAドライバーの組み込み
 ALSA(Advanced Linux Sound Architecture)ドライバによるサウンドカードサポート機能が標準のLinuxカーネルに統合されました。ALSAドライバは、 Turbolinux などのディストリビューションにすでに標準搭載されており、長い実績を持ったサウンドドライバだとされています。ALSAドライバの 主な特徴として、従来のOSS(Open Sound System)よりも多くのデバイスに対応していて、OSS準拠のアプリケーションも動作が可能とされています。
カーネル2.4以下の古いバージョンでは、パソコンによっては音が鳴らなかったり、鳴っても不安定なことがたびたび発生していて、その対処としては「サウ ンドを鳴らすには」 http://www.atmarkit.co.jp/flinux/rensai/linuxtips/151usesound.html に出ているようにALSAドライバを組み込むという少し面倒な作業が必要だったようです。

■ACPIによる電源管理
 カーネル2.6では、ACPI(Advanced Configuration and Power Interface)に基づく電源管理がデフォルトとなります。ACPIはIntelが提唱するOSPM(OS-directed configuration and Power Management)に準拠した電源管理機構であり、電源状態の管理(電源状態の変化の検出など)をOSで行うことを前堤としています。
現在、ospmd_guiという電源管理ポリシー設定ツールが開発されていて、ospmd_guiを用いることで、Windowsなどと同様に電源ボタン 押下時の動作設定(サスペンド/シャットダウンなどから選択)が可能となるとされています。
 なお、詳しくは次のサイトで説明があります: http://www.atmarkit.co.jp/flinux/special/kernel26/kernel26_02c.html  @markITの記事は古いですが、日経Linux10月号でも特集を組んで同様の紹介がありました。何やら専門的で難しい解説が多いのですが、参考にし てください。

4.Linux導入前の準備について

 まずは、手許にパソコンを1台用意しましょう。これは、今使っているパソコンでも可能かもしれませんし、新規に用意する必要が出て来るかもしれません。 導入するLinuxディストリビューションの種類にも大きく影響を受けます。

 パソコンのハードディスクにLinuxをインストールできるだけの空き容量を必要としますが、後述する「KNOPPIX」では、今使っている Windowsパソコン(正確に言えば、PC/AT互換機)があれば、今すぐLinuxの作業環境を実現することができます。Macintoshパソコン では多少事情が違いますが、Macintoshの場合は「Gentoo」(これもディストリビューションの1つ)の導入が簡単なので、検討すれば良いで しょう。

 次に、ディストリビューションのCD-ROMを手に入れましょう。Linux Magazineなどのパソコン雑誌の付録として添付されていることがよくあります。ADSL・光ファイバーなど高速回線でインターネットにつないでいる のなら、配布元のサイトから直接isoイメージのファイルをダウンロードして、起動可能なCD-Rを作成するという方法を取ることも可能です。
 前もって上記2点の準備を整えておきましょう。

 加えて、ハードディスクにインストールするタイプのディストリビューションでは、今使っているパソコンのデータのバックアップをCD-Rなどの外部メ ディアに必ず取っておきましょう。万一インストールに失敗してパソコンが起動しなくなった時に備えておけば、いざという時でも安心です。

5.Fedora Linux (Red Hat Linux) [フェドーラリナックス]

 ●Fedora Core 1 (Yarrow)のインストール手順を紹介したページを 用意しています。(2003/11/08追加)
 ●フェドーラリナックス活用のための 「Q&A 集」を利用し てください。
 ●フェドーラリナックス用のパッケージ管理ツール〔APT for RPM〕・・・これは、Windows Updateに相当するシステム管理のためのツールです。APT導入のための解説ページを追加しました。Fedora Core 1編Red Hat 9編の解説ページをそれぞれ用意しました。
 ●Fedora Extra Project Home Page (www.fedora.us) のページを一部日本 語訳しました。APT・YUM、Up2date 導入など、導入作業で参考となる情報が載せられています。(原文のサイトが Wiki Page なので、随時更新があります。)
 ●Fedora Core 1 のリリースノート(Release Notes)の日本語仮訳がこちらにあります。(一部未翻訳ですが、公開 しています)

【概 要】

 Red Hat社 http://www.jp.redhat.com/ の開発に起源を持つ独自のディストリビューションであり、現在最も普及しているLinux ディストリビューションとされています。最新のバージョンは2003年11月5日(実際には日本時間では6日)に一般公開された「Fedora Core 1」(Yarrow)です。一つ前の正式なバージョン「9.0」(Shrike)では、Microsoft Officeの代わりを務めてくれるOpenOffice.org1.0という無料の文書作成のソフトウェアが付属していましたが、最新版では OpenOffice.org1.1 にバージョンアップされたので、インストール直後から十分日本語での使用に応えてくれます。

 パソコンにFedora Core 1(Yarrow)をインストールするやり方は、Windowsをインストールのと変わらない位に簡略化・自動化されています。Windowsの最大の特 徴とされているグラフィカルな画面上での作業をLinuxでも行うことが出来るようになりました。このディストリビューションを使用すれば、ファイルやア プリケーションの操作をマウスのクリックで簡単に済ますことが可能です。MS-Dosのコマンド・プロンプトの画面を想像してもらうとよいのですが、命令 をキーボードから入力するのと同じような状況は極力避けることができます。
 フェドーラリナックスのもとで、パソコンの容易な操作を実現しているのは、File-RollerやRPM(RedHat Package Manager)などの仕組みを備えているからです。File-Rollerは圧縮されたファイルの解凍を、また、RPMはアプリケーション・プログラム のインストールをダブルクリックで可能にしてくれます。

 目下(2003-11-08現在)、Linuxカーネル2.6を組み込んだFedora Core 2の開発が進んでいます。フェドーラ・コミュニティでは、オープンソースによる手法で開発され、ソースコードはすべて公開されることが原則です。ユーザー が公開版を使うことによって得られた情報は、さらなるレッドハット社の製品開発にもフィードバックされます。Fedora Projectのトップページは、こちら http://fedora.redhat.com/ です。

 2003年9月22日発足した新しいFedora Projectは、Fedora Linuxのコミュニティと従来の商業ベースのRed Hat Linuxが統合して生まれたまったく新しい形のオープンソース・プロジェクトです。レッドハット社は、ビジネスとして「Fedora Project」に対する公式なサポートやアップデートの提供をなどは行いませんが、開発への参加、およびプロジェクトのスポンサーとして参加します。 以前のFedora Linux関連情報、つまりソフトウェア関連文書(Documentation)の大半は、今後数ヶ月の内にFedora Projectに移行される予定とされています。(*コミュニティ主体の草の根活動として、統合前から開発に取り組んできた Fedora Linux Project は、現在も引き続きfedora.usのサイト http://www.fedora.us/ で活動および情報提供しています。)

 ●Fedora Linux よりも以前のバージョンに関する「公式な」サポートについて・・・現在、Errataのメンテナンスを行っている製品のErrata提供終了予定日は、下 記のとおりです。予定日以降、更新の継続は行われません。 http://www.jp.redhat.com/support/ (ただし、サポート関連の情報は、コミュニティの関連サイトで見つけることができます。Fedora Legacy Project によって、Errata すなわち、セキュリティアップデートの提供が継続されることとされていますので、当サイトからリンクさせている Fedora Extra Home Page のサイトを訪ねてください。)

Fedora Core 1 以前のバージョンの公式な Errata 提供終了予定日
Red Hat Linux 9 (Shrike)
2004年4月30日
Red Hat Linux 8.0 (Psyche)
2003年12月31日
Red Hat Linux 7.3 (Valhalla)
2003年12月31日
Red Hat Linux 7.2 (Enigma)
2003年12月31日
Red Hat Linux 7.1 (Seawolf)
2003年12月31日
Red Hat Linux 7.0 (Guinness)
2003年 3月31日
Red Hat Linux 6.2 (Zoot)
2003年 3月31日

 ※参考までに、Severn Beta(Test3)のスクリーンショットを載せておきます。従来のRed Hat Linuxに替わって、「Fedora」と画面中央に大きく表示されるのがわかります。その後公開の正式版のスクリーンショットでは、壁紙が無地に近いも のに変更されているのが判ります。

6.Vine Linux [ヴァインリナックス]

 このディストリビューションは、日本の有志の団体(Project Vine)http://www.vinelinux.org/ によって開発されており、日本人が日本語環境のもとで快適に使用できることを目指してきま した。Red Hat Linuxがもとになっているので、操作面での基本的な部分は共通しています。Vine Linuxの最新版は、2.6r-1です。文書作成やインターネット閲覧でも、日本語環境を実現させています。
 以前にRed Hat Linux 8.0と比べたことがありますが、Vine Linux 2.6r-1の方がより日本語環境が整っていたので、さすがだと感心させられました。けれども、Red Hat Linuxもバージョン9.0が登場するに及んで、両者の遜色がなくなったように思います。個人的には、よりサウンドカードやネットワークデバイスの対応 が充実したRed Hat Linux 9.0の方を評価しています。というのも、Vine Linux 2.6r-1では手持ちのパソコンの音が出ず、ネットワークカードも認識されなかったからです。スタンドーアローンのパソコンとして使う分にはこれでも充 分でしょうが、実際のところそれでは魅力に欠けます。もちろん、こちらが対応する機器を用意できていれば問題はなかったということになります。

 Vine Linuxには、数年前(Vine Linux 2.1.5の公表時)からAPT(Advanced Package Tool)が採用されたそうです。これは、もともとDebianというディストリビューションで採用されてきたパッケージ管理の仕組みです。簡単に言え ば、WindowsのUpdateと同じ役目を果たすものと考えて良いと思います。RPMをAPTを用いることによって、さらに便利に管理することを目的 としていて、これは「apt for rpm」と呼ばれています。

 RPMという仕組みがいくら便利とはいえ、一度にたくさんのパッケージを管理するのは、実際大変なことのようです。今使っているパソコンにインストール されているパッケージが最新のものであるかどうか不明な場合、ひとつひとつ確認する作業が必要となってきますが、「apt for rpm」を利用すれば、格段に作業の能率が上がることになります。古いプログラムを更新したり、新しいプログラムを追加すれば、さらにパソコンの機能を向 上させることが可能です。また、セキュリティ上の甘さがWindowsで大変問題となっていますが、セキュリティ管理の重要性はWindowsに限ったも のではなく、Linuxにおいても同様です。APTを利用することで、セキュリティ関係の更新も併せて行えます。

 今後新しいバージョンの開発がどうなるのか、とても気になりますね。

 [2003/9/14追記]Project Vineのページによると、今月(9月)ごろに、Vine Linux 2.6r-3のリリースを予定しているということです。さらに、もうしばらくすれば、3.0も発表する予定になっているようです。ただ、発表に時期を明確 にしてしまうと開発がどうしても商業ベースになってしまう恐れがあるということで、あくまで開発を優先させていく方針のようです。

  2003年10月10日現在、Vine Linux 2.6r3 のβ版を公開テスト しています。 http://vinelinux.org/~daisuke/iso/

7.Debian GNU/Linux[デビアンリナックス]

ユーザー向けのマニュアルが用意されているので、活用してください。次のマニュアルが利用できます。
* Debian GNU/Linux FAQ
* Debian インストールマニュアル
* Debian リリースノート
* Debian リファレンス
* APT-HOWTO
* 初心者むけの dselect 文書
* ユーザーズガイド (Progeny から)
* Debian Linux ユーザーズガイド
* Debian GNU/Linux におけるユーロのサポート
* Debian GNU/Linux and Java FAQ
* Debian セキュリティマニュアル
* Linux クックブック
 これらのマニュアルは、こちらから入手できます:http://www.debian.org/doc/

8.KNOPPIX [クノーピックス]

 これは、Debianというディストリビューションを基に完成したLinux OSです。上記二種のRed Hat系Linuxとは系統が全く別になります。RPMという便利な道具は備わっていませんが、大変ユニークな特徴を持ったLinuxです。その最大の特 徴は、CDのみでブートが可能だという点にあります。

[特徴] 特徴を簡潔に記すと、そっくり次の紹介文が当てはまります。
  『KNOPPIXはデバイスの自動設定が優れています。ネットワークデバイスがあれば、自動的にDHCPの設定まで行い、すぐにWWWが楽しめます。 Windows では新しいデバイスを接続する度にリブートが要求されることを思うとよくできています。また、アプリケーションソフトも充実してます。MS Office と互換性のある OpenOfficeやお絵かきツールGIMPなどが無料で楽しめます。
 KNOPPIXはCDのみで動作しますので、既存のハードディスクインストールすることなくアプリケーションを試すことができます。気に入らなければ CDを抜きさえすればいいのです。』

[最新情報] KNOPPIX日本語版の開発は、独立行政法人・産業技術総合研究所(Aist)〔旧工業技術院の後身にあたりま す〕http://unit.aist.go.jp/it/knoppix/ が行っていて、最新情報はそこから入手出来ます。
 最新版として、KNOPPIX3.3日本語版(knoppix_20040220) http: //unit.aist.go.jp/it/knoppix/ が公開されています。 その主な特徴は、つぎのとおりです。
・kernel 2.4.22, glibc 2.3.2, kde 3.1.3 に更新されました。
・knoppix-installerが導入されています。以前のknx-hdinstallと別物です。
・OpenOffice 1.1 rc5 を収録し、日本語に対応しています。

[ダウンロード] KNOPPIX CD(ISO)版ダウンロードサイト: http: //unit.aist.go.jp/it/knoppix/iso/index.html 
         KNOPPIX CDの入手: 展示会用の試作CDが、試作品評価の一環として無料提供されています。

[KNOPPIX特有のTips]

★起動時のトラブル対策
 最近発表されたknoppix_20030726-20030812.iso版では、CD-ROMから起動しないという報告があります。私の場合も、デ スクトップPCでは起動しませんでした。対策法があるので、心配要りません。次のとおり実行してください。
 『このISOイメージでは環境によっては起動できない場合があるかもしれない。その場合はWindowsのエクスプローラでCD-R(W)を開き、\ KNOPPIXフォルダのmkfloppy.batを実行して起動フロッピーを作成、CD-R(W)をドライブにセットしたままそのフロッピーを使って起 動すればとりあえず起動できる。
 起動フロッピーの作り方。ISOイメージをCD-R(W)に焼いた後、WindowsのエクスプローラでCD-ROMドライブを開き、KNOPPIX フォルダの中のmkfloppy.batをダブルクリック。フロッピーをドライブにセットしてエンターキーを押せばOK。』(情報の提供元: http: //buxus.s31.xrea.com:8080/pukiwiki/pukiwiki.php?FrontPage )

★個人設定の保存方法
 KNOPPIXでは毎回CDから起動する方法を採っているため、通常の起動・終了方法ではメーラーやブラウザー、フォントなどその時の設定はすべてその 場限りのものとなってしまいます。頻繁に起動させる機会が多い人にとっては、これでは困りますが、ちゃんと便利な方法が用意されています。メインメニュー  >Knoppix >Configure >個人の設定の保存 というメニューを利用します。予め手順に従って、個人設定のデータを一時的に適当な場所 に保存しておき、CDから起動させる際、そのデータを読み込んでやるわけです。起動時、boot: myconf=scan という指示を文字入力すればOKです。boot promptで、knoppix myconfig=scan指定すれば、設定ファイルが自動検出されてramdisc上にインストールされます。〔knoppix myconfig=と入力を省略することも可能です。〕

★ハードディスクにインストール可能
 他のディストリビューションのようにインストールして使うことも出来ます。KNOPPIXが気に入ったら、これがおすすめです。最新版では、順次表示さ れるグラフィカルな画面に従って、手順どおりにインストールを進めれば良いだけです。コマンドを多用して難しそうな作業をする必要は一切なくなりました。 コマンドが必要なのは、インストールの最初に「# knx-hdinstall.ja」と入力する時だけです。詳しい作業手順は、KNOPPIX入門の本 に載っています。
 また、もし日本語環境が整った「Debian Linux」を探しているのなら、これが最良の選択肢だと考えています。Knoppix風に味付けされたDebianと表現できます。

★システムの更新(アップデート)の方法
 このOSはDebian GNU/Linuxに基づいているので、いわゆる「パッケージ管理」は大変簡単に出来ます。ただし、アップデートを行うためには、ハードディスクにインス トールされた状態でないと無理です。上で説明しているように、「# knx-hdinstall.ja」を実行したあとで行ってください。
 更新は、「apt-get」コマンドが利用できます。パソコンがインターネットに接続されていれば、更新されたパッケージがネットワーク経由で自動的に インストール可能となります。「apt」の詳しい操作方法は、コンソール(シェルともいいます)に「#man apt-get」と入力すれば画面に表示されますし、Debinの日本語ページにも解説されています。参考までに、基本の操作は次のようなコマンドにより ます。
#apt-get update ・・・・・・・・・・・・・・最新のリストに更新する
#apt-get upgrade ・・・・・・・・・・・・・更新されたリストに従って実行をする
#apt-get dist-upgrade ・・・・・・・・・・OS(カーネル)自体の更新を実行する
#apt-get install 〔パッケージ名〕・・・個別に指定してインストールする
#apt-get remove 〔パッケージ名〕 ・個別に指定して削除(アンインストール)する
#apt-get clean ・・・・・・・・・・・・・・・一時保存されているキャッシュファイルを削除する

9.Linuxを使う際の一般的なヒント集(Tips)

 実際にLinuxを操作してみて、何か役立ちそうな新しい発見があれば、その都度書き加えていく予定にしています。項目が増えたため、新ページへ移動し ました。


■その他のディストリビューション紹介

 最近話題となっている、その他のディストリビューションについても、以下紹介します。

●「Berry Linux」 http://yui.mine.nu/linux/berry.html という Fedora Core ベースの 1CD ディストリビューション
 これは、CDから起動するLinux です。パソコンのハードディスクにインストールする必要は全くありません。iso イメージをダウンロードして起動用のCD-Rを作り、試してみました。KNOPPIX と大変似ているものの、Berry Linux はRed Hat Linux と Fedora Core を元に開発された独自のリナックス・ディストリビューションで、しかもフリーで公開されています。個人でこのようにして開発されているところは素晴らしい と思いますし、少し使ってみたところでは十分実用になります。日本語入力が便利なように工夫されています。

 このディストリビューションの開発に取り組んでおられるご本人は、Red Hat Linux をベースとしたより安定性があって実用性のあるリナックスの公開を目指しているそうです。1CD で起動する KNOPPX の研究成果と Red Hat Linux の扱いやすさを一体化させたものといえそうです。私も、KNOPPX は Debian Linux に比べると、先進的な技術を追い求めるといった開発志向な側面が伺えるように思えます。研究成果を取り入れて、より扱いやすいディストリビューションを作 り上げるという手法は好ましいことでしょう。KNOPPX の研究成果が充分生かされることになります。

 さて、この Berry Linux には、文書作成用として OpenOffice.org 、マルチメディア関係では MP3 や CD/DVD が楽しめる XMMS や MPlayer 、CDやDVDの作成が可能なX CD Roast といった、Linux で人気の定番ソフトが最初から組み込まれています。こうした配慮は、 Linux 初心者である私にとってはとてもありがたいことです。Windows パソコンのハードディスクにインストールすることなく使えるので、気軽に始めるにはふさわしいものでしょう。1CDでの自動認識が全てのパソコンに対応す るとは限りませんが、それを確認するのには、大抵 CD-R 1枚分の投資だけで済みます。関心のある方は、ぜひ開発者に動作確認の報告をしてあげましょう。

 ※日経Linux 2004年2月号には、「Berry Linux CD」が収録されたので、すぐ試してみることが可能です。

●CD-ROM から起動するリナックス、「SUSE Linux Live-Eval」

"SUSE LINUX for i386 Live-Eval" というバージョンが無料で配布されています。このバージョンでは、SUSE Linux の起動を全てCDから行いますので、お使いのハードディスクには一切インストールされません。そのため、安心して試してみることができます。今すぐにリ ナックス入門を、と思っている方にお勧めします。
ADSL などの高速回線を利用していれば、ISO イメージファイルがすぐにダウンロードできます。ミラーサイトのKDDI研究所を使ったら、約30分ほどで高速ダウンロードできました。ダウンロードした ISO イメージファイルを元にして、起動用のCD-R を作成してください(作成の方法はこのサイトの中で説明しています)。
 SUSE Linux のダウンロードサイトは、こちら http://www.suse.com/us/private/download/suse_linux/ です。ただし、ファイルシステムが NTFS 非対応なので、使用する際注意する必要があります。
参考までに「SUSE」の発音は、「スーセ」あるいは「ズーゼ」、「スーゼ」、「スース」、「スーザ」あたりのようですが、正確なところは分かりません。 日本語のカタカナ表記では、「スーサ」(濁らない)となるのかも知れません。近いうちに提供元の会社で公式な日本語名を決定することでしょう。

●Lindows OS 4.0 日本語版・・・簡単にLinuxが体験できるOSという触れ込みで2003年8月29日発売されました。ハードディスクにインストールして使 用するタイプになりますが、11月にはCD-ROMから起動することが出来る製品が発売されました。詳しい製品紹介は、エッジ株式会社 http: //lindows-jp.com/ のウェブページにあります。「リンドゥズ・フォーラム」 http://lindows-jp.com/faq/index.php も参考になります。環境によっては、素直に起動しない場合があるようです。もとになっているディストリビューションはDebianです。

●Turbolinux Desktop版・・・2003年10月に発売されたデスクトップPC〔クライアント〕向けの製品です。 発売前の Beta 版=テスト版では「Suzuki」という開発コードネームを付けて Turbolinux 社 http://www.turbolinux.co.jp/ から公開テストがされました。9月7日を以って、Beta 版のダウンロードサービスが終了しましたが、その後発売のパソコン雑誌では付録で試用版として提供されています。購入前にはぜひ雑誌付録の CD-ROM を入手して試用されることをおすすめします。
 次の雑誌に添付されました:
   月刊リナックスワールド 11月号(9月24日発売号)
   Linux Magazine 10月号(9月8日発売号)
   日経Linux 10月号(9月7日発売号)
      
※日経Linuxには、「LindowsOS4.0」日本語ベータ版も併録されました。
※上記の Lindows Os や Turbolinux Desktop版は、正式な製品を発売するに当たっての評価版としてメーカーから提供されているものであり、本格運用を予定したものではありません。再配 布等について制限を設けている場合があるので、利用する際には注意する必要があります。


今後リナックスは、家庭用のデスクトップ用途としても徐々に普及していくものと予想されます。
 「Linuxはデスクトップにも普及するか?---ターボリナックス社長に聞く」 (CNET Japan 2003/10/7)
 http://japan.cnet.com/news/ent/story/0,2000047623,20061238,00.htm
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