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ジャック・タチ Jacques Tati 映画監督、アクター、コメディアン・・・
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| 本名Jacques Tatischeff。パントマイムに才能を発揮し、学生時代からみんなの笑いをとっていたというタチは、まずは舞台俳優としてそのキャリアをスタートさせた。32年頃から短編の喜劇映画への出演が相次ぐようになり、脚本や共同監督も手掛け、経験を積む。 この時期の代表作は36年の『左側に気をつけろ』。後に『太陽がいっぱい』(1960年)などのヒット作を生み出すことになるルネ・クレマンの監督デビュー作である。脚本も手掛けていたタチは、この時、ユーモラスでバイタリティー溢れる“郵便配達員”のキャラクターを創造する。 第二次世界大戦によるブランクを挟んだ47年、タチは、短編喜劇映画『郵便配達の学校』を監督し、再び“郵便配達員”を演じる。そして49年、同じく“郵便配達員”を主役にした『のんき大将脱線の巻(新のんき大将)』を初の長編作品として完成させる。タチは、この映画でヴェネチア映画祭脚本賞を受賞し、高い評価を得た。 この時まで、タチのトレードマークと言えるキャラクターは、上述した“郵便配達員”であったが、52年、タチは、ついに彼の真のトレードマークとなるキャラクターを創造する。飄々としていて、すっトボけているけれども人間味溢れる好人物。どこにでもいそうで、どこにもいない。フランス映画史上最も愛されたキャラクター、「ぼくの伯父さん」こと“ユロ氏”の登場である。 『ぼくの伯父さんの休暇』は、カンヌ映画祭において国際映画批評家連盟賞を受賞、再び“ユロ氏”を主役に据えた58年の『ぼくの伯父さん』は、カンヌ映画祭で審査員特別賞とフランス映画高等技術委員会賞、米アカデミー賞で外国語映画賞を受賞するという快挙を達成する。 うなぎ登りの評価に後押しされたタチは、自らの集大成、そして喜劇映画の歴史を変えるかも知れない記念碑的作品として、フランス映画史上最高の製作費が投じられた超大作、『プレイタイム』の制作に着手する。しかし、その制作は困難を極め、映画会社の倒産などを受けて、タチは多額の借金を背負い込むことになる。それでも尚、タチは信念を貫き通し、妥協を許さず制作に邁進した。『プレイタイム』の完成は、正にタチの執念の為せる業であった。 67年に公開された『プレイタイム』は、『ぼくの伯父さん』の焼き直しを期待していた観客たちの期待を裏切り、興行的には大敗する。以後は活動を縮小せざるを得なくなったタチだったが、71年には再び“ユロ氏”を主役に据えた『トラフィック』(旧題:『ぼくの伯父さんの交通大戦争』)を制作し、気を吐いてみせた。遺作となった74年の『パラード』はテレビ用映画で、悲しいくらい小規模の作品であったが、パントマイム役者としてのタチの原点を余すところなく堪能させてくれる好編だった。 |
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| ・フィルモグラフィー | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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| ・一口紹介 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| ジャック・タチは、優れたコメディアンとしてのみならず、偉大な映画人として記憶させて然るべき人物です。彼は様々な革新に挑戦しました。フランス初のカラー映画を制作したのもタチです。フランス映画史上最高額の製作費が投じられた『プレイタイム』では、高層ビルの立ち並ぶ街並みを丸々セットで作り上げるという荒技を行い、その完璧主義者ぶりを知らしめました。 タチの監督作品はどれも高度な美意識に貫かれています。役者、セット、音楽、効果音・・・、全てが彼の指揮下にあり、意図された効果を導き出すために、一分の無駄もなく奉仕しています。 この完璧さを居心地悪く感じてしまう人がいるのも分かります。しかし、タチの作品の根底に流れているのは、他者に対する“優しさ”です。その“優しさ”が、シニカルな視点を単なるペシミズムに堕させることを拒否して、観客を幸せな気持ちにしてくれるのです。タチの映画には「ほほえみ」が満ちています。そう、彼は紛れもないコメディアンなのです。 |
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