魔女伝説ヴィー(妖婆 死棺の呪い)
ВИИ/Viy
1967年ソ連
監督・脚本 コンスタンチン・エルショフ、ゲオルギー・クロパチェフ、アレクサンドル・プトゥシコ
原作 ニコライ・ゴーゴリ
撮影 フュードル・プロボーロフ、ビクトル・ビシャリニコフ
音楽 カレン・ハチャトリアン
出演 レオニード・クラヴレフ、ナタリーア・ヴァルレイ
上映時間 78分
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| ストーリー |
| 神学生ホマーは休みに家へと帰る途中、魔法使いの老婆に遭遇! なぜか一緒に空を飛ばされたりしてしまうが、ホマーが暴れたため二人とも落下! 馬乗りになって魔女を殴りつけるホマーであったが、気が付いた時、そこに倒れていたのは美しい娘であった!? 慌てて学校に逃げ戻ったホマーの元に遠村の地主から使いが来る。死の床にある彼の娘が告解にホマーを指名したというのだ。いやいやながらその村に向かったホマーが地主の家で見たものは、既に息絶たあの美しい娘の姿であった! 地主のほとんど脅迫じみた要請によって、礼拝堂に篭もり、たった一人で祈祷を行う事になってしまうホマー。彼の恐怖の三晩が幕を開ける・・・ |
| レビュー |
| 牧歌的などこかしらのんびりとした雰囲気の映画でありながら、クライマックスの礼拝堂内での怪奇現象の描写はスピード感に溢れ、とても60年代の映画とは思えない迫力です。 棺が猛スピードで宙を舞い、美しい娘に化けた魔女が主人公の張った結界の周りを一心不乱に回る! カメラも一緒になってぐるんぐるんと回る! 地面から巨大な手が何本も現れ、物陰や壁の穴から骸骨や異形の者たちが次々と姿を現す! 最後はもうほとんどおもちゃ箱をひっくり返したような騒ぎになります。 また恐怖の中にも多分にコミカルな描写を交え、『死霊のはらわた』シリーズなどのコメディータッチのホラーの源泉になった事も想像に難くありません。特に大胆でスピード感に溢れたカメラワークはサム・ライミに与えた影響大だと思われます。棺に後ろ向き戻っていく映像などは、コッポラの『ドラキュラ(1992年米)』のオリジナルでしょうか。 ソ連初の長編カラー映画『石の花(1946年ソ連)』で名高い巨匠アレクサンドル・プトゥシコ監督が、特撮部分を含む総監督として参加していて、その手堅くも手作り感覚溢れる特撮は、正に魔法といった様相。CGでは出せない独特の魅力を放っています(←別にCG特撮を目の敵にしているわけじゃないですが)。 なお、魔女を演じるナタリーア・ヴァルレイは年配の映画ファンの方々のおっしゃる通り綺麗ですね。ちょっとオリエンタルな血が入った感じで神秘的な雰囲気を醸し出しています。猛スピードで動く棺の上で実際に立ち上がって熱演しております(合成のシーンもあるけどね)。 ![]() あと、音楽はバレエ『ガイーヌ』で有名なハチャトリアンですね。通りでおもちゃ箱をひっくり返したようなにぎやかな印象を受けるわけです。(ちなみに私の通っていた中学の掃除の時の音楽が『ガイーヌ』の『剣の舞』でした・・・。自棄に忙しい掃除ですな。) |
| ソフト |
| IVCから発売されているDVDは画質も良く、オリジナル劇場予告編も収録されていてオススメです。予告編にしか登場しないカット、妖怪あります。ところでメニューをロシア語で起動していないと、予告編もオリジナルのロシア語では再生されませんね。 ロシアから発売されているDVDとマスター、特典共に同じですが、海外版に収録されている日本語字幕はなぜか妙に大きくて邪魔なので、国内版を買いましょう。 完璧に思える本DVDですが、片面二層記録の落とし穴、映像の静止するところが結構目に障るのが痛いです。さあ今から盛り上がるぞー、という「三日目の夜」を迎えようというところで、映像的には普通に動いている場面で唐突にフリーズしてしまいます。カットの切れ目とかでいくらでも目立たないように切り替えられるのに本当に無神経ですね。 |