| サイレントヒル | |
| Silent Hill | 2006年 アメリカ/日本/カナダ/フランス |
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| 愛する娘シャロンの夢遊病に悩まされる母親のローズは、シャロンが口にする「サイレントヒル」という言葉が、実在する街の名であることを知って思い悩む。シャロンは実は養女で、「サイレントヒル」は、彼女を引き取った街の近くにあったのだ。 シャロンの過去に何かあるのか? シャロンを伴ってサイレントヒルへと向かうローズ。しかし、街を目前にして事故に遭い、シャロンとはぐれてしまう。彼女は娘を探してサイレントヒルに踏み入るが、そこには想像を絶する世界が広がっていた・・・ |
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| 日本発の人気ゲームを『ジェヴォーダンの獣』のクリストフ・ガンズ監督で映画化した、一風変わったホラー映画。ゲームの映画化ということで、真面目な映画ファンからはあんまり相手にされてない感がありますが、これがなかなかイケていました。 巷での評判は悪くありませんでしたが、『ジェヴォーダンの獣』のことを個人的にはほとんど評価していなかったので、ガンズ監督にこんなにマトモな仕事ができるとは意外でしたね。たぶん、この人は、自分で好きなわりには、アクション映画の演出が下手なんだと思う。わりと静かな展開をするこの映画で、本領発揮となったのでしょう。少なくとも、アメリカ人のホラー映画監督にやらしてたら、こういう繊細さは出せなかったと思う。 ところで、私、コレの原作のゲームはやったことありません。だから、『バイオハザード』の時みたいにゲームと比較した話はできませんので悪しからず。予備知識として、なんだか観念的な恐怖の世界を描いていること、シュールレアリズムをキドったようなヘンテコな造形のモンスターが出てくること、そのモンスターが現れる時には、ラジオに「ザザザー」ってノイズが入ること、モンスターと積極的に戦うというよりは、逃げる方がメインのゲームであること・・・ぐらいは知ってましたが、その程度。まあ、おかげで変な思い入れや固定観念を持たずに見れたとは思いますが、勝手な憶測で間違ったことを書いてるかも知れないので、ご了承を。 まず、第一印象として、音楽がなかなかいい感じだなって。たぶん、ゲームのものをアレンジして使っているんだと思いますが、メランコリックでセンチメンタルで・・・、つまり日本人好みだってこと。怪物に追われて命からがら逃げてる場面で、そんなメランコリックな音楽を流したりするセンスは嫌いじゃないです。 映像だって悪くないですよ。抑えたトーンのくすんだ映像。人影の無いさびれた街・・・、思わせ振りに映し出される、ショーケースの中のマネキン・・・って、『ストリート・オブ・クロコダイル』の影響を受けていることは一目瞭然なのですが、変に「アート」をキドるのではなく、下卑た恐怖演出をやったり、結構エグいスプラッター描写を見せたりと(←CG丸出しだけど)、いい意味で通俗的で、B級ホラー版『ストリート・オブ・クロコダイル』という感じで面白かったです。 気になる点としては、登場人物たちが、度々、「普通、人は、こういう状況でこういう行動をとらないよ」という行動をとるところが挙げられます。つまり、行動の動機付けがしっかり為されていないってこと。ゲームの映画化故でしょうか。ゲームの場合、“フラグ”を立てないとストーリーが進まないため、主人公=プレイヤーには、スイッチがあったらとりあえず押してみるという、いささか安直なアグレッシブさが求められるものですが、それをそのまま映画にすると、結構違和感があります。後先考えずに行き当たりばったりに行動しているように見えてしまい、今一つ感情移入できなかったです。結局は同じ展開に持ってくにしても、もう少しやりようがあったんじゃないかと思います。脚本に改善の余地がありますね。 ネタもわりとありふれてます。やれ悪魔だ、やれ神だって、まるで日本のアニメやマンガみたい。でも、「恨み」、「怨念」というものを主題に据えたアメリカのホラー映画というのは珍しいので、面白くないこともなかったです。暗い・・・ですね。 何はともあれ、まだ何がなんだか分からない前半部分、突如として異世界に放り込まれた主人公と一緒に次から次に起こる怪異に翻弄されるのは、とても楽しかったです。この手の映画としては完成度が高い方ですし、興味のある方は見といて損は無いですよ。(*注意点があるため、下記ソフトの欄は要チェック!)
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| DVDは、2006年末に、「サイレントヒル」、「サイレントヒル プレミアム・エディション」、「サイレントヒル アルティメット・ボックス <初回限定生産>」の3種が発売されました。どの商品にも特典ディスクが封入されていて、メイキングやオリジナル劇場予告編などが楽しめます。 本編のクオリティーは良好で、一見問題は無さそうなのですが、注意して下さい。これらのDVDに収録されている本編には、海外版との相違があるのです。なんと、エンディングの音楽が、日本人の歌手のものにすげ替えられているのです。映像に合わせてある最初の曲はオリジナルのままですが、2曲目は日本で勝手に付けたものです。タイアップかなんかなんでしょうが、こういうのは頂けませんねー。もしかすると劇場公開の時からこうだったのかも知れませんが、映画ファンなら、海外で広く見られているもの、オリジナルに忠実なバージョンの方を見たいですよね。そういうことを抜きにしても、アップテンポの曲が2曲続くのは違和感がありますし・・・。普通、アップテンポの曲が流れた後は、少し静かな曲が流れて、しんみりさせてくれるものじゃないですか。この日本版でも、余った時間にオリジナル版と同じ静かな音楽を流しているのですが、その前の歌が長かったせいで、流れ始めたと思ったら、すぐ終わっちゃう。すごく中途半端な感じ。これじゃあ映画の完成度まで落ちる・・・ 価格が一番高い「アルティメット・ボックス」には、上記したDVDに加え、新メディアのブルーレイ・ディスクが封入されているのですが、こちらに収録されているのは、エンディング曲が改変されていない海外オリジナル版の本編なので、できたらこちらを見たいところです。ブルーレイ・ディスクだけ単品販売して欲しいですね。 |
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(2007/3/16)
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