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Compilations&Others  Column


                    

Love And Theft

Love And Theft

【Released:2001.9.11】

1997年の《Time Out Of Mind》以来、4年ぶりとなる待望の新作が発表された。クレジットによればプロデュースはジャック・フロストなる人物となっているが、これはディラン本人らしい。収録された曲は12曲で、いずれもディランのオリジナル曲。極めて多種多彩な曲が並んでいるが、まさにメロディー・メーカとしてのディランの実力を再確認できるすばらしい出来映えである。うれしいことにアメリカ版初回プレスのボックス・セットにはボーナス・ディスクが付いている。

1.Tweedle Dee&Tweedle Dum

軽快に始まるオープニング・ナンバー。演奏そのものは洗練されているが、雰囲気的には60年代のディラン。まずはウォーミング・アップ。

2.Mississippi

この曲はシェリル・クロウのカバーで知られているが、もともとは前作《Time Out Of Mind》のセッションでも録音されていたという。昔どこかで聴いたことがるような懐かしい感じのする曲。

3.Summer Days

さながら50年代のオールディーズでも聴いているような感じの曲。ちょっと意外な感じもするが、ディランにとってはルーツ・ミュージックへのちょっとした回帰なのかもしれない。

4.Bye And Bye

ディランの多彩ぶりをつくづく思い知らされる曲。軽やかなジャズ・ナンバー。さも簡単にこんな曲を作ってしまうディランは、やっぱりすごい。かすかにディランのピアノが聴こえるが、違和感のないうまいピアノを弾いている。

5.Lonesome Day Blues

この曲はなかなかの重厚なブルース曲。ディランのボーカルもなかなかいい。思えばこうした曲を聴くのも久しぶりな気がする。

6.Floater(Too Much To Ask)

これもディランの新境地。おそらくメロディーが先に浮かんだ曲だろう。アレンジを含め全体的に不思議な雰囲気を持った曲。

7.High Water(For Charley Patton)

古いトラディショナル曲のよう。新曲でありながら、すでに何度も繰り返し聴いた事があるような感じの曲。シンプルだが意外と凝ったアレンジが施されている。

8.Moonlight

ディランらしからぬスローでメローな曲。すでにスタンダードの領域に入ってしまいそう。ディランの丁寧な歌いぶりがいい。この曲でもディランのピアノが聴ける。


9.Honest With Me

結構タイトなロックン・ロール。曲自体は悪くないと思うが、このアルバムの中では無芸な感じがする。

10.Po' Boy

アルバム発売前からインターネットでダウンロードできた曲なので、このアルバムの中では最もなじみのある曲になってしまった。美しいメロディーが印象的。やや枯れた感じのディランのボーカルが味わい深い曲。

11.Cry A While

なかなか渋いブルース曲。はじめてj聴いたときにはおかしな曲だと思ったが、ファーストフレーズでの変調がいいアクセントとなっている。

12.Sugar Baby

アルバム最後を締めくくるのは壮大な感じのするバラード。すばらしい曲だ。

<Bonus Disc>

1.I Was Young When I Left Home

この曲は1961年11月に録音された。いわゆるミネソタ・テープとしてブートレグで出回っているセッションからのものだ。録音状態はかなりいい。

2.The Times They Are A-Changin'

サード・アルバムからのアウト・テイク。オリジナル・バージョンに比べるとまだまだ未完で、ハーモニカも入っていないしスローで激しさがない。

執筆:2001.9.22


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