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Compilations&Others  Column


                    

Highway 61 Revisited

Highway 61 Revisited

【Released:1965.8.30】

前作で試みたフォークとロックの融合をさらに発展させた6枚目のアルバム。ここにはもはやフォーク・シンガーとしてのディランはいない。アルバム・ジャケットに写っているトライアンフのTシャツを着た青い目のディランは、まさにロックン・ローラーだ。収録されている曲には演奏面でやや粗削りなものもあるが、アルバム全体を貫く高いテンションによって聴く者を最後まで引きつけて放さない。

1.Like A Rolling Stone

いまさら語るまでもないディランの代表曲の一つ。初めてこの曲を聴いたときは心地よい衝撃が走ったのを憶えている。6分を超える大作だが、ディランのボーカル、ハーモニカ、バックの演奏、そして何よりも辛辣な詩の内容が微妙なバランスを取りながら緊張感を保っている。 とくにアル・クーパーのオルガンがいい味を出しているが、彼がこのレコーディングでオルガンを初めて弾いたという話は本当なのだろうか?なお、この曲のアウト・テイクは後に"Bootleg Series Volumes 1-3"に収録され初めて耳にしたが、この曲の原形がワルツ調だったのには驚いた。さらには、CD-ROM"Highway 61 Interactive"に収録されたいくつかのアウト・テイクでこの曲が完成されるまでの過程を初めて知ることができたが、ほとんどの曲をワン・テイクでレコーディングしてきたとされるディランにもかかわらず、こんなにも多くのアウト・テイクが存在することにも驚きと同時に興味をそそられた。

2.Tombstone Blues

すごいタイトルの曲。詩の中の登場人物がすごく多彩。かきむしるようなアコースティック・ギターのイントロに続いて煽るようなドラムが鳴り響く。途中でややテンポが食い違う箇所がある。ディランのボーカルはすごくクールでかっこいい。今聴いても斬新な演奏だ。 

3.It Takes A Lot To Laugh,It Takes A Train To Cry

この曲の邦題は「悲しみは果てしなく」とつけられている。意味はよく分からない。詩そのものはとってつけたようなものだが、演奏自体は悪くない。とくにディランのハーモニカはなかなかのもの。

4.From A Buick 6

この曲がなぜ収録されたのかは疑問だ。何の変哲もないロックン・ロール。さらに謎を深めるのは、日本で発売されたアナログ盤ではこの曲だけ別テイクのものが収録されていることだ。

5.Ballad Of A Thin Man

この曲ではディランのピアノを聴くことができる。全体的に緊張感のある演奏だが、途中でコントロールを失う箇所がある。。

6.Queen Jane Approximately

この曲は、なんといってもピアノとオルガンの絡み合いがすばらしい。さらには、ディランのへばりつくようなボーカルがまるで一つの楽器のような効果を出している。

7.Highway 61 Revisited

アルバムのタイトルにもなった曲。軽快なロックン・ロールだがこのアルバムの中では特徴がない感じがする。あえてコメントするならディランが"police car"(サイレン?)を演奏していることだろうか。

8.Just Like Tom Thumb's Blues

軽快でゆったりとしたおなじみのブルース曲。詩の内容は隠喩に満ちている。

9.Desolation Row

最後を飾るのは、このアルバムの中では唯一のアコースティック曲。しかも10分を超える大作。詩はかなり寓話的で登場人物も相当多彩な顔触れ。ディランの枯れたようなボーカルとなんとなく郷愁をそそるサイド・ギターの絡み合いが緊張感を保っている。

Bringing It All Back Home Blonde On Blonde