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Compilations&Others  Column


                    

The Freewheelin' Bob Dylan

The Freewheelin' Bob Dylan

【Released:1963.5.27】

好むと好まざるとに関わらず、結果的にディランがプロテスト・フォーク・シンガーとして確固たる地位を築いた2枚目のアルバム。このアルバムのレコーディングは、前作とは打って変わって1962年7月から1963年4月まで、約9ヶ月という長期に亘って断続的に行われた。アルバムに収録されたのは13曲だが、この時期のディランの変遷はめまぐるしいものがあり、実際にレコーディングされたものの、残念ながらアルバムに収録されるに至らなかった多数のアウトテイク曲がある。

1.Blowin' In The Wind

いまさら解説するまでもないディランの代表曲。ディラン自身のバージョンよりは、むしろピーター、ポール&マリーのバージョンが有名である。シンプルなフラット・ピッキングと、ディランとしてはかなり丁寧なヴォーカルが印象的である。初めて聴く人は、ヴォーカルのあまりの渋さゆえに年齢を推察するのが難しいに違いない。現在に至るまで、ディラン自身さまざまにアレンジをかえながら歌いつづけている曲の一つである。

2.Girl from the North Country

ジャケット写真に写るディランの当時のガール・フレンド(スーズ・ロトロ)が、この曲の題材といわれている。せつない内容の詩であるが、確実なフィンガー・ピッキングにのせて結構いじらしく歌うディランがよい。飾らないアレンジが、かえってこの曲を引き立てているような気がする。

3.Masters of War

かなり強烈なプロテスト・ソング。ほとんどワン・コードといってもいいギター・ピッキングにあわせて怒りをあらわにするディラン。

4.Down the Highway

2曲目と同様、この曲も失意の曲か?彼女はディランを置き去りにしてイタリーへ行ってしまった。曲自体はブルースの形を取っているが、ほとんど語り口調にギターが絡んでいる感じである。

5.Bob Dylan's Blues

この曲に深い意味はなさそうだ。おそらくは、ディラン一流の即効演奏といってもいいのではないか?

6.A Hard Rain's A-Gonna Fall

これは1962年のキューバ危機という絶望的な状況の中で生まれた曲といわれている。シンプルなフラット・ピッキングにのせて、青い目の息子(blue-eyed son)が怪しい雲行きの状況を語り続けるという形で、物語は進んでいく。青い目をした息子とは、ディラン自身のことか?ちなみにディランの目は青い。ディランのセルフ・カバーとしては、1971年にニューヨークのマディソン・スクエア・ガーデンで行われた「バングラデッシュ救済コンサート」でのパフォーマンスもよかったが、なんといっても1975年〜76年にかけて行われた「ローリング・サンダー・レヴュー・ツアー」でのパフォーマンスがよかった。とくにTVでも放映された1976年5月23日のコロラド州立大学ヒューズ・スタジアムでのパフォーマンスは最高だと思う。

7.Don't Think Twice,It's All Right

この曲でディランは見事なフィンガー・ピッキングを披露している。2曲目、4曲目と同じテーマ?ディランは心を捧げたが魂を欲しがった女に対して、かなり無骨なボーカル表現で別れの通告を行っている。

8.Bob Dylan's Dream

夢やぶれたディランは、街を出るため西にむかう列車に乗り込んだ。牧歌的なフラット・ピッキングにのせて、ディランの見た夢が語られている。シンプルだが、美しい曲。

9.Oxford Town

人種問題をテーマにした曲。シンプルなコード進行を繰り返しながら、オックスフォード・タウンでの悲劇が語られている。

10.Talkin' World War III Blues

これは、ディランの悪夢を語ったものか?典型的なトーキング・ブルースのスタイルで物語は進んでいく。今でいうところのラップ・ミュージックか?

11.Corrina,Corrina

このアルバムで唯一バック・バンドの入った曲。ディランがなぜこの曲を取り上げたのかはよく分からないが、なんとなく安っぽいボーカルはいただけない気がする。

12.Honey,Just Allow Me One More Chance

2曲目、4曲目、7曲目と同じテーマ。かなり未練がましい内容の詩だが、ディランはそれを隠すかのように軽く歌い流している。

13.I Shall Be Free

かなり錯綜した即効音楽。この曲の登場人物は多彩な顔触れで、主なところはケネディ大統領、ブリジット・バルドー、アニタ・エバーグ、ソフィア・ローレン、ユル・ブリンナー、シャルル・ドゴール、エリザベス・テイラー、リチャード・バートンなど。


Bob Dylan The Times They Are A-Changin'