カンパ EPS VS シマノ Di2
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全面リニューアルしたシマノの新型9000系Dura-Aceは、リア11速となりカンパと同じ段数になった。第2世代のDura-Aceはチェーンホイールのデザインやブレーキシステムの変更だけに留まらない変貌と変革が満載で、全ての面で7900系を上回っている。そしてDi2(電動変速)もデリバリーが開始された。
去年発売されたカンパEPSに大きな内容の変更は無いが、両社がやっと11速で電動変速となり同じ土俵に立った。

ほぼこの1年間は電動変速(Di2・EPS)の自転車に乗ってきたが、一つだけ言えることがある。それは間違いなく素晴らしい変速システムだという事だ。できたら万人にお薦めしたいのだが、もし予算が許すのなら女性・初心者・ベテランの人達に使ってほしい!
カメラがオートフォーカスになったように、自動車がオートマチックになったように、使い勝手が良いことに加えて故障知らずだからだ(転倒・衝突などの不可抗力を除く)。 欠点をあげるとするなら、まだ高額であるというくらいか。
Di2・EPSの比較をしながら機械式(ワイヤー式)との差異を出来るだけ分かりやすく説明したい。あくまでも私自身の所有物についてのみであり、人様の持ち物を批評するものではありません。

40年以上ロードに乗ってきましたが、ここ何年かの劇的な変化は非常に楽しい!この“大きな変革期”に新機材を導入せずに自転車に乗ることが大好きなサイクリストと言えるだろうか?私なら毎年新商品を買っても後悔はしない!
まずカーボンフレームが進化しオーバーサイズ化しつつも、軽量で使い易く、安価になっている。BBやヘッド回りは大きくなり、左右非対称も取り入れてきている。ホイールはカーボンディープの軽量タイプが種類を増やし、チューブラーに留まらずチューブレスやクリンチャーも生産してきた。そして、カンパ EPSデュラエース11S Di2の登場だ。
5年前に買ったロードのフォークを見ると、まだストレートになっていないし、リアは10速だし、BBはノーマルだし、パイプもそんなに太くない。もちろん電動のコードを通す穴もフレームに開けられていない。

普通の生活の中でも、少し前まで少数派と言われてきたものが変化している。「カメラはデジタルがほとんど」「携帯電話はスマートフォン(アイフォーン)になりつつある」「電車に乗る時は切符を買わずにパスモやスイカを使う」「テレビは薄型で地上デジタル」などだ。

  ―以下の様なことをする人を今では“マニアック”と呼ぶ。―
携帯電話を持たずにポケベルにテレフォンカードを持参して公衆電話を探す人。(もうポケベルは無いか・・・)
ウインドウズ‘95搭載のパソコンにダイアルアップ回線でネットサーフィンを楽しんでいる人。
自動車にはエアコンもパワステもパワーウンドウも取り付けず、三角窓を開けてカセットを聞いてる人。
糸巻きボールとパーシモンのヘッドにスチールシャフトのドライバーでゴルフを楽しんでいる人。
真空管のアンプにターンテーブルのプレイヤーでレコードを掛けて音楽を楽しんでいる人。
スチールのフレームにWレバーを取り付け、リアは5段か6段の自転車に乗ってサイクリングを楽しむ人。

自転車の世界にもマニアはいる。当店にもマニアは来店する。新基軸を知りつつも古いものを好む人と、まったく触ったことも、乗ったことも無い人では基本が違う。あえて新しい物から目をそらす人なのか、それとも無関心で存在すら知らない人なのかでは大きな隔たりがある。
7900デュラから劇的にブラケットの握り具合が良くなり、さらに9000系で小型化しDi2になって進化している。そしてシマノSTIの最大の欠点ブレーキレバーが左右に動くことが“スイッチ”になったおかげで問題が解決してしまった。手元シフト普及の元祖シマノとしては、いまさら変更はできないのであろう。サイクリストはSTIレバーが普通だと思うだろうが、もし自動車のブレーキペダルが左右に動いたらどうなのだろう?オートバイのブレーキレバー(ブレーキペダル)が左右に動くだろうか?ブレーキレバーは安全に止まる為の要であり、スピードをコントロールするための唯一の道具なのだ。限界以上にスピードに乗った下り坂で、その先のブラインドコーナーに砂と葉っぱが舞っていたらどんな気持ちだろう。指先に全神経を集中させて、無事に曲がりきりたい。その時、レバーが左右に動いたら・・・・。
現行エルゴパワーと基本的な形状は変わらない。ブレーキレバーの2か所のへこみが絶妙でブラケット上からのブレーキングは軽く、効きも素晴らしい。EPSはパッドが改良され、さらに良い感じになっている。
カンパが提唱しているワン・レバー、ワン・アクションとは前述のシマノやスラムを意識しているのだろう。なにかと言うと、一つの動作には一つのレバーが必要ですよ!と言うことだ。シフトアップ・シフトダウン・ブレーキの3本が独立して、それぞれ大切な役目がありますよという事だろう。確かに使っていて安心感があるし、シフトミスもありえない。シマノはスイッチが近すぎてUP/DOWNの時、冬用グローブだと少々難がある。SM-PCE1を使えばスイッチの変更はできるが、あくまでも距離の問題。
わたし程度の技量では優劣は付けられない程にどちらも素晴らしい。特にインナーからアウターに変速する時の効果は絶大だ。ただ、ビックリするほどの早さではなく、人間が使い易いスピードの設定になっているのだと思う。
カンパの場合、一番の弱点だったFメカが、やっとシマノと同等になった。機械式のカンパFメカは、左手首を90度返るほど内側に曲げないと変速しなかったのだから。それでもRメカから比べれば変速回数も少なく、なんとなく「気にしないふり?」をしていたが、今では用も無いのに変速してみたくなる。人間ってこんなもんですよ・・・
良く見てみると、どちらもWレバーの時の様にオーバーストローク気味にシフトしていて、チェーンがギヤに乗ると正しい位置に戻る。前ギヤがどちらに入っていようが、リアスプロケットの位置でFメカプレートが自動的にトリム操作(チェーンがプレートに接触しない動き)をしてくれる。
後半に続きます
Campagnolo EPS VS Shimano Di2
シマノSW-R600サテライト・スイッチ
今回初めてこのスイッチを装着してみた。「ヒルクライムに便利」と言うアナウンスだったが、ものすごく使いやすい。
昔からのサイクリストなら通じると思うのだが“ギドネットレバー”または“セーフティーレバー”のたぐいと言えばお分かりか・・。
ブレーキレバーではなく変速スイッチなのだが、まさしく楽ちんポジションで変速可能!!
リア11速ですから古いランドナーの2×5=10速よりも多い。多段連続変速も可能だし、シフトミスは無い。
電動(Di2)だからこそ成せる技です。ブレーキブラケットを握っていればブレーキも掛けられるでしょうが、ツーリングは上ハンを持つことも多いので楽できますしね!それとローラー台を使う人にも便利ですよ。(カンパにはありません)