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仏像の修復の世界では、いまだに、像の表面を全て塗り直す修復方法が横行しています。これは、お仏像のこれまで生きて来た歴史を否定するばかりか、文化財的な価値をも損ねてしまう行為です。
このような修復方法が横行して来た原因は、これまで修復者側が、きちんとした宣伝啓蒙活動をしてこなかった弊害です。寺院の方は、我々のような文化財としての修復という選択肢を知らずに、良くない業者に任せるしか無かったのが現状です。
こうした塗り直し修理に一つの仏像を出して、おもちゃのようになって帰って来、それからは怖くて修復に出せないという寺院の方もいらっしゃいます。塗り直し修理が、仏像の価値を損なう行為だという事を感じてらっしゃる方もおられます。
私はこの『仏像の修復』ホームページを通じて、広く一般の方にも仏像の修復について知ってもらえればと考えています。
もしかすると、仏像を一体一体直すよりも、文化財修復の概念を広めていく事の方が、結果的に多くの仏像を、塗り直し修理という『損傷』から助けられるのではないかと考えます。
また、仏像拝観の情報を発信し、きちんとした修復が行われた仏像をより多くの方に拝観して頂き、価値観を変えて行くのも第一歩かとも思っています。
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