
リベンジ
昨年の9月末、かねてからの念願であった下地島訓練空港への撮影旅行を決行した。その成果は既に本HPの「project下地島」にまとめた通りで、特に滑走路北側に広がる珊瑚礁の海は予想以上の素晴らしい光景であった。唯一の心残りは、訪れたのが南風の季節が終わり北風の季節であったため、訓練機は RWY35 すなわち南から降りて北に上がるトラフィックパターンで訓練しており(注:航空機は風に正対して離着陸するのが基本)、機体が大きく写り、且つ海も画面に収められる、下地の定番とも言える北側からの着陸が撮れなかったことだ。そんな背景から、南風が吹く、夏の下地での撮影が新たな念願となっていた。
盛況
2度目の下地行きを確定したのは仕事も一段落しつつあった5月末だったが、現地で梅雨も明けてるであろうと設定した1ヶ月後の6月末は、宿泊施設の洋室もレンタカーも既に満杯だった。特に車は撮影時における前線基地に相当するので、炎天下での車無しは相当きつそうに思えたが、結局宿舎:オーシャンハウス in さしばのレンタサイクルを借り、高校生以来の自転車の荷台に荷紐でアルミバックをくくりつけての撮影を決行することにした。何でも下地を題材に多くの作品を発表しているカメラマン氏が、「梅雨明けの下地は最高」とか何かの本に書いたのが効いてるらしく、6月末の下地はアマチュア飛行機カメラマンで盛況であった。
お天気
滞在した2日は、基本的に好天に恵まれたが、1日目は前線が残っていたのか、島自体は晴れているものの肝心の北側の空のみBKNを超えてOVC状態。2日目は雲もかなり北側に押しやられ、BKN→SCTへと好転。南中高度は季節的に当然高く、海への太陽光の入射角度も高いためか、9月の撮影時より海の発色は良かった。但し、水蒸気が多めで空気の透明度が前回ほど良くなかったのと、これは着陸機の角度によるものかもしれないが、機体への海の色の映り込みが弱いようだ。まあ、それぞれの季節で良いところも悪いところもある、というところか。それ以外では、今回も15kt〜20ktの風が2日間吹き続き、カメラの保持が大変な上、局所的な日照が数十秒〜数分単位で変化するのには閉口させられた。
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| Gallery 1: Over the coral sea | 往きの那覇-宮古間のフライトでの空撮風景写真 |
| Gallery 2: Lee of south wind | R/W 17で捉えた訓練機の姿 |
| Gallery 3: B738 in action | 躍動感溢れるBOEING737-800の飛びっぷり |
| Gallery 4: Color of the island in summer | 夏の下地の色 |
| Gallery 5: project下地島2・snap編+動画 | 番外編 : デジコンによるスナップ集、含動画 |
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taken with Canon T90 & FD300mmF4L, FD135mmF3.5, FD50mmF1.4, FD28mmF2.8, fortia-SP, RVP, E100VS converted with CanoScan 8200F &Photo Studio 5.5 (except for Gallery 5) |
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下地島での撮影について
![]() 地図上でカーソルが変わる箇所をクリックすると、そこで撮った写真が表示されます。戻る時はブラウザの"←"を使って下さい。 |
下地での撮影は、空港北側の外周道路が基本。 行き方 : 空港ゲート"手前"の右手にある舗装された小道に入り直進すると、海に面した道路に出るのでこれを左折、右手に佐和田の浜の巨石群を見ながら直進すると飛行場フェンスに当たるので、これを右折(右折しかできないけど)、左手にT/Gをする飛行機を見ながら(自転車乗ってると、気分はTOP GUNのトム・クルーズ(笑))フェンスに沿って直進すると、エメラルドグリーン→ターコイズブルーの海が広がる滑走路北端に到達する。空港ゲート前から車で5〜10分、自転車で20分といったところか。 注意1 : 空港北側の白いフェンスはFRPが劣化しているのでガラス繊維が刺さります、絶対にさわらないようにしましょう! 注意2 : 外周道路に自販機等はありません、飲み物は必ず持参しましょう!また、半端な焼け方をしません、UV対策も念入りに! |
どうやって行ったか?(個人記録的旅情報)
DAY1
京都駅→関空 JR西日本 特急はるか 時間がせってる時は、やはり正確で関空直行の"はるか"やね。
関空→那覇 ANA BOEING767-300
以下那覇市内移動 ゆいレール カタチ、スピード、駅に着く時のオルゴール調民謡、シンボルマークにかりゆしウェアのユニホームと、全てがお気に入り!
STAY 「ロコイン松山」
夕食 「三笠」 B6で隣り合わせた、留学先のサンフランシスコから来たという女の子から、「是非行って下さいっ!!」と勧められた定食屋、\500でボリュームたっぷり!
DAY2
那覇→宮古 JTA BOEING737-400 自身はJTAもB734も初搭乗、噂に違わずB734の離着陸性能は高いようだ。
空港→平良港 TAXI
宮古島(平良港)→伊良部島(佐良浜港) はやて丸(はやて海運・フェリー)
伊良部島(佐良浜港)→国仲公民館前 共和バス
STAY 「オーシャンハウス in さしば」 下地空港管理会社が運営しており、安い上に運行関連情報が入り、朝昼夜の飯も食え、レンタサイクルや送迎車も完備!
DAY3
伊良部島(佐良浜港)→宮古島(平良港) ゆがふ(宮古フェリー・高速船)
空港待合室でちょっと一服 「BLUE SEAL ICE CREAM」 オススメは黒糖と紫イモ。
宮古→那覇 ANA/ANK BOEING737-700
STAY 「ロコイン松山」
夕食 「三笠」 再び三笠へ(24h営業)、悩んだあげく焼きそば定食を食す。
DAY4
那覇→関空 ANA BOEING777-200
関空→京都市内 ヤサカ関空シャトル ただでさえ機材が重い上、荷物が多い帰路はやっぱり乗り合いTAXI、我家までのトータルは"はるか"使用より安い。
総括
何はともあれ、滞在の2日間は南風が続き、念願のRWY17への進入が撮れたことは大きな収穫だった。フィルムはRVP50、fortia-SP、E100VSの3種類を使用したが、RVP50は全ての撮影対象に対して概ね良好、但し、海の色が青緑に濃く出過ぎるのと透明度の再現がもう一息、前回非常に良かったfortiaは、冷蔵庫保管していたにも関わらず経時劣化が進んだのか、ロット的に悪かったのか分からないが赤が強すぎてイマイチ。今回、特に下地の海の再現に関して最も良かったのは、カメラ屋でインスピレーションが働き(?)、衝動買いして試験的に持ち込んだE100VSだった。
今回珍しくエクタクローム系フィルムを使ったきっかけは、何かの写真雑誌に掲載されていた(エクタクローム)DYNAを使って撮った御神輿の写真、これが非常に綺麗だったと頭の片隅に残っていたから。本来DYNAを使うつもりだったが、店頭では既に新シリーズのラインナップに入れ替わっていたため、最高彩度のE100VSを購入した次第。E100VSは、その高彩度はもちろん、クラリティ(clarity)というのか、発光源(=反射物)を撮った際、ベタっと濃い色で撮影像が塗りつぶされる感じではなく、発光源内部のディテールまでも透過して上手く写し撮れるような印象を受けた。これは、ある雑誌に書かれていた(注1)、デジタルとフィルムで衝突防止燈を撮った時、クラリティの高いデジタルは衝突防止燈の中身まで判別できたと言うのと同じ効果だと思う。スペック表によるとE100VSはモノクロームフィルム:T-MAXで実績のある、高解像度を有するT粒子を採用しているとのことで、この粒子の採用がクラリティを高め、より透明性の高い海の再現に効果的だったのではないかと思っている。願わくば、もう少しマゼンタ系を押さえて欲しい気もするが、まあ、これはこれで、このフィルムのお味というところか。とにかく、他人と同じ様な写真は極力撮りたくない、定番写真を撮るにしても少なくとも何かのオリジナリティを加えたい、というのが自分の写真を撮る上での基本スタンス、そうした意味で今回のE100VSの使用は大成功だった。
ハード的には、手持ちレンズの中では諸特性(収差補正など)が優れているのが理由で300mmを多用したが、機体を大きく撮るならB3クラスでも135〜200mmもあれば十分。広角系は海を入れる前提で機体の大きさとの兼ね合いとなるが、極端な広角よりも50mmぐらいが丁度よいと思う。そんなこともあり、もし次回下地に行くことがあれば、フィルム用のレンズはなるだけ短焦点系に絞り、望遠系はいよいよデジタルを持ち込んでみようかとも考えている。因みに撮影データとしては、S.S. 1/500, 絞りはオート(f11〜13ぐらい?)、PLフィルターも使用してみたが、あまり良い色が出なかったので本サイトの掲載写真には使用していない。
改めて、先の「project下地島(1)」と、この「2」を見比べてみると、明らかにこの「2」の方が光量は多い。しかし、先にも書いたように、機体への海の色の映り込みは「(1)」の季節の方が強いようだ。当然だが、それぞれの季節で撮れる絵柄は変わる、そんな思いもあり、また別の季節の下地を覗いてみたいとの欲求が頭をもたげている今日この頃である。
注1:デジタルカメラで撮るヒコーキ写真,イカロス出版,pp11,(2005)
追記 : O.H.inさしばのフロント・スタッフさんのご要望で、「project下地島」で撮ったB735の写真(下のサムネイルの写真)を配布用に10枚ほど送ったところ、大変好評だったと伺っている。例えアマチュア写真家であっても、自分が撮った写真で他人が喜んでくれることほど嬉しいことはない。持っていってくれた皆さん、ありがとう!
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