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1.問題の所在
前号に引き続き、『川崎市議会改革、何を、どう進めるか』について考えている。
今回は「改革の内容」について論じてみたい。
改革の枠組「長、議会、住民の三つの力の緊張関係で自治体を運営する*」
*福嶋浩彦・元我孫子市長の論考「市民の自治体をつくる」
http://www.tkfd.or.jp/research/news.php?id=374
1)内部改革「議事機関のあるべき姿へ」
現状:三無状態 提案、討論、説明無し
2)権限拡大「議会を市長と対等の立場へ」
現状:圧力団体 行政への要望中心
3)住民参加「多様な双方向システムへ」
現状:一方通行 公式ルートは請願・陳情
4)地域自治「区議会を指向した運営形態」
現状:主体不在 地域課題が埋もれる
具体的な改革の内容として首長との権限について住民は議会を応援する立場に立つ
であろう。現状が著しく首長優位に立っているからである。
一方、内部改革は議会の自らの意思が最重要である。なかでも討論する議会として
提案」「討論」が、開かれた議会として「情報開示」「住民参加」がキーワードであ
る。
また、内部改革としての「提案」「討論」導入のアプローチとしては、
議事録等に関する“例外事象の研究”である。
何故なら、自らの活動の中に潜む実践を手本にすることが非常に分り易いからで
ある。
2.内部改革 議事機関の復興
1)委員会中心主義による実質審議
…特別委員会の活用等、機能的な委員会構成
2)議案討議の充実
…と言っても討議そのものがない!議事録を1年程度辿ってみると請願の「取扱
協議」でたまたま一つ討論らしきがあった。これを頼りに議案審議に討論を義務化し
ていくことが考えられる。
参照…趣旨採択と継続審査とのどちらにするか、取扱協議の議論
「H20年請願第30号
入所施設増設とケアホーム、ヘルパーステーションに対する支援強化」
手順として以下が考えられる。
1.議案の委員会提案(提案-討論-争点提示-意見調整-議案)
2.特別委員会を設置して新たな条例を検討(提案)
3.会派の中の様々な意見を委員会審議で報告・討論する(争点形成-意見調整)
4.自由討論のなかには市長・行政側の反問権を含む(争点形成-意見調整)
5.最終段階において会派の態度を決定する(調整-議決)
ここで問題となるのは「会派」である。「会派内会議」が閉鎖されている。結論し
かわからない。多様な意見を閉ざす元凶となっている。「会派」が多数形成としての
機能を有していることは確かであるが、その便利さの裏にある欠点を克服する必要が
ある。
3)議案質問の充実 事前に資料の枠組を決め、行政側の反問も認める
…栗山町第6条 町長は政策等提案の際に、その決定過程の説明に努める
1.政策等の発生源
2.検討した他の政策案等の内容
3.他の自治体の類似する政策との比較検討
4.総合計画における根拠又は位置づけ
5.関係ある法令及び条例等
6.政策等の実施にかかわる財源措置
7.将来にわたる政策等のコスト計算
この規定は多くの議会基本条例に取り入れられている。この資料を中心にすれば質
問もまとまり、反問権も行使しやすくなる。
「議事録を辿り」からは、これもたまたま一つの例があった。教育長発言による資
料準備をめぐっての論議である。
参照…どこまで資料準備をするのか
「H19年議案第96号 川崎市立高等学校授業料等徴収条例の一部改正」審議
4)文書質問の導入 代表質問・一般質問へ適用
本会議圧縮・委員会充実
台本なしの議論の部分だけに壇上での質問を限ると、
代表質問30分/会派・一般質問10分/議員で本会議6日を2日にできる。
5)予算・決算委員会のあり方 委員会審議との関連
…必要十分な議論ができているか、審議内容を整理・フォローしているか
…予算要望書(会派活動)の意義と議会にとっての位置づけ
6)事業内容の精査・要望とフォローのあり方
…要望のリソース根拠等の必要性、予算組替えの指摘
7)「議会事務局・議会図書室」の機能充実と「政務調査会費」の削減
8)附属機関・調査機関の設置
…専門委員制度、市民ボランティアの育成と活用
また、権限拡大として「議決事件の拡大」と「審議形態・内容の見直し」が考えら
れるが、現状のままでは単なる形式に止まる。
3.住民への説明責任と市民の参加
説明責任
1)議会報告会の設置 各定例会終了後実施 議会の報告
2)傍聴原則自由、議会・委員会での資料配付、関連資料の案内等
3)議会広報・議会HPでの情報編集 行政施策との関連説明等
4)請願・陳情採択案件、行政への要望事項の整理、フォロー、報告
住民参加
1)議会の実質的代表性の課題をどのように埋めていくのか
…年齢層、職業、男女比のバランス
…無作為抽出によるアンケート、参考人招請、審議会
…参考人・公述人制度の活用
2)請願・陳情を市民提案(政策を含める)として位置づける
…提案者の意見表明
3)無作為抽出等によるアンケート等、広く市民の意見を聴く
4)議会活動に対する監察機構・政策提案等
「アドバイサリーボード」の設置
議会モニタ制度等の導入
「議長への手紙」制度
地域分権
1)実質的な「区議会」を市議会の中に設置する
・各区特別委員会を設置する 区の問題・請願・陳情等を審議
2)「住民参加をトライする場」として傍聴者の発言等を積極的に進める
3)「政策課題」と「地域課題」とをクロスオーバーさせた委員会運営
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